この人に聞く/ロイネ 代表取締役社長 橋本 徳也 氏/商品力強化で成長図る
2026年06月03日 (水曜日)
総合アパレル製造卸のロイネ(東京都品川区)は、伊藤忠商事繊維カンパニーの事業会社の中核に位置付けられている。2026年3月期は純利益が過去最高を更新するほど、利益体質の強化が進んだ。今後はどのような形で企業成長を図るのか。橋本徳也社長に聞いた。
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――現在の事業環境について。
中東情勢の影響は決して当社の事業にとってプラスになるものではありませんが、国内外の生産体制を見直す契機になりました。
中国は内陸部でも人材確保が困難となり、中国企業によるASEAN進出が加速しています。当社もASEANシフトの潮流に対応するため、インドネシアなどで新しい生産背景を築くことも検討しています。
一方、国際情勢の不透明感が増すと、中国生産の安定感が際立つのも事実で、重要な生産国であることは変わりません。当社も近年は内販の比率が日本向けを上回るなど、中国事業が新しい成長局面に入っています。
当社の海外事業は今後、ASEANシフトへの対応と中国事業の新展開を、バランスよく推進していくことが成長の鍵となります。
――利益体質の強化が進んでいます。
社長就任以来、在庫の適正化といった基本の徹底を図りました。〝飛び道具〟と言えるような特別な手立てを講じたわけではなく、地道な取り組みを続けた結果、筋肉質な収益構造が確立できたと手応えを感じています。
売り上げのほぼ半分をインナーが占める当社は元来、夏物が売れる時期に業績を伸ばす傾向にありました。この特徴を強みに変え、猛暑対策商材など気候変動で生じたニーズを捉えたことも、過去最高益という好業績の要因とみています。
国内生産についても、利益体質の強化を進めていきます。当社は島根県でニットの工場、兵庫県で織物の工場を操業しており、いずれも主にスポーツ関連製品を手掛けています。
今後、両工場の生産の内容については高付加価値化にかじを切り、利益を追求した生産体制の確立を目指します。
――新しい取り組みはありますか。
今後の企業成長のためには、主力のOEM/ODMに続く事業の柱を築く必要があります。4月に「次世代開発チーム」を立ち上げ、新規事業の創出、育成を本格化させる方針を打ち出しました。
まずは商品力を強化しようと、編み、染めから縫製まで一貫して自社で行う強みを生かした、独自商品の開発に着手しました。28春夏向けに第1弾を投入する予定で、商品とともに社名も広がってほしいと期待しています。





