DITF/空調制御作業服を開発/歩行動作による圧縮空気活用
2026年06月04日 (木曜日)
ドイツ繊維研究所(DITF)は、作業服に組み込める繊維製の空調制御システム「StAirS」を開発した。靴のインソールを空気圧縮機として活用し、歩行動作を動力源として空気を送る仕組み。外部の圧縮空気接続を使わず、着用者の通常の動きで作動する。
従来の保護作業服は、激しい動作時に汗や余分な体温を逃がしにくいことが課題だった。DITFは、体に近い位置で温度を調節できる通気性に優れた繊維構造を研究。保護作業服に直接組み込むことで、人体の自然な体温調節を補助し、職場での安全性と快適性を高める。
開発したシステムでは、靴の中の圧縮可能なインソールが歩行動作で圧縮空気を発生する。発生した空気は作業用保護パンツ内のホースシステムを通じ、上着に組み込んだ空調要素へ送られる。パンツと上着を切り離す専用ベルトバックルも備え、分離時には空気の流れを遮断できる。
通気性のある繊維構造と加圧装置を組み合わせることで、熱と湿気の管理を改善できることを実証した。過熱リスクの低減に加え、着用快適性や作業効率の向上にもつながるとしている。
プロジェクトはDITFとヒーロー・テキスタイルが共同で実施した。資金は、ドイツ連邦議会の決定に基づき、連邦経済エネルギー省による中小企業向け中央イノベーションプログラム(ZIM)の一環として提供された。同システムは2026年の中小企業イノベーションデーで成功事例に選ばれ、11日にベルリンで開かれる同イベントで発表される。





