混迷を乗り越える商社繊維事業~2025年度決算から⑤

2026年06月05日 (金曜日)

幅広い事業で利益拡大

事業再編で大幅増益/東洋紡せんい

 東洋紡せんいの2026年3月期単体決算は売上高422億円(前期比30・9%増)、営業利益15億7900万円(81・9%増)、経常利益17億5700万円(7・2%増)だった。関係会社から一部事業を吸収したことや国内工場再編による収益改善などで大幅増益となった。

 スポーツ事業は生地販売が堅調に推移し、縫製品も事業再編を進めたことで黒字転換した。マテリアル事業はインナー向けが減少したが、原糸販売などの販売拡大で増益。ユニフォーム事業は前年度に別注案件が増加していた反動で減収となったが、調達コスト削減効果で増益を確保した。

 スクール事業は市況悪化の影響で大幅な減収減益。輸出織物事業は中東市場での強い需要と円安の追い風もあり増収増益だった。工業材料事業と機能資材事業はともに安定して収益を上げた。

 今期業績予想は、現時点で合理的な算定が困難なため公表しない。

スポーツ好調で増収増益/クラレトレーディング

 クラレトレーディングの25年12月期連結決算は、取扱高1599億円(前期比0・7%減)、売上収益687億円(1・7%増)、営業利益60億3400万円(2・0%増)、経常利益62億5200万円(3・8%増)、純利益43億3800万円(11・7%増)だった。

 繊維関連事業は取扱高431億円(横ばい)、売上収益323億円(0・2%増)、営業利益24億4300万円(2・5%減)だった。衣料分野は増収増益。縫製品はスポーツ衣料が堅調に推移し、国内と中国での販売が好調で増収増益。学校体育服は受注減とコストアップの影響で減収減益だった。

 資材分野は減益。メディカル用途はコストアップで減益となり、中国向け原糸販売が苦戦した。人工皮革「クラリーノ」も自動車用途が顧客の生産調整により減収減益だった。

 今期は、取扱高1620億円(1・3%増)、売上収益700億円(1・8%増)、営業利益65億円(7・7%増)、経常利益65億円(4・0%増)、純利益45億円(3・7%増)を見込む。

増収、大幅増益を確保/タキヒヨー

 タキヒヨーの26年2月期連結決算は売上高639億円(前期比5・5%増)、営業利益19億4200万円(48・0%増)、経常利益19億4700万円(43・3%増)、純利益16億1500万円(45・9%増)で増収、大幅増益となった。

 28年2月期が最終の3カ年新中期経営計画で掲げた売上高640億円、営業利益20億円、純利益16億円にほぼ到達した。アパレル・テキスタイル関連事業の売上高は567億円(5・4%増)。テキスタイル・OEM販売も87億600万円(9・8%増)と伸びた。化成品や合成樹脂販売のマテリアル事業の売上高は52億6900万円(7・4%増)で、50億円台に達した。

 今期(27年2月期)は売上高648億円(1・3%増)、営業利益19億5千万円(0・4%増)、経常利益19億5千万円(0・1%増)、純利益16億2千万円(0・3%増)を見込む。

(おわり)