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日本紡績協会/適正な取引へ理解求める/リサイクル天然繊維のJIS化へ

2026年06月05日 (金曜日)

 日本紡績協会は3日、大阪市内で定期総会を開き、会長にクラボウの西垣伸二社長、副会長に東洋紡の竹内郁夫社長を選任した。原料コストなどが高騰する中、適正な価格転嫁への理解を求めると同時に、高付加価値品の展開で競争力を高める必要性を強調した。また、今年度中にリサイクル天然繊維の日本産業規格(JIS)化を目指す方針を示した。

 リサイクル天然繊維は、リサイクル原料とバージン原料の識別が難しいという技術的課題があるため、トレーサビリティーを確保し、「供給者適合宣言書」を添付する自己申告型の仕組みを想定する。日本産業標準調査会での審議を終え、現在は最終的な微修正の段階に入った。JIS化後は国際標準化機構(ISO)での国際標準化も進める。

 原材料や物流などのコストが上昇する中、西垣会長は「企業努力だけでは吸収できない部分がある」と指摘。適正な価格転嫁への理解を求めるとともに、「業界全体で持続的な事業運営を目指す」考えを示した。一方で、価格競争に左右されにくい高機能素材や環境配慮型製品への需要の高まりに触れ、これらを新たな成長機会として前向きに捉える姿勢を強調した。

 国内生産基盤の縮小に伴う技術伝承の課題については、中小紡績を対象とした5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)などの集合研修を継続している。毎年約10社が参加しており、今後も生産基盤の維持に努める。西垣会長は「長年蓄積した技術は大きな財産」と述べ、「持続可能で競争力のある紡績産業に貢献したい」と抱負を語った。

 協会は業界構造の変化に対応して会則や会費を見直し、4月1日付で会員数は15社から17社へと増えた。瑞光が新たに加わり、オブザーバーだったオーミケンシが再入会した。