繊維ニュース

維研 9月末めどに操業停止

2026年06月08日 (月曜日)

 ニトリグループで縫製加工も手掛けるホーム・デコ(埼玉県幸手市)のカーテン地製造子会社の維研(愛知県江南市)は、9月末をめどに操業を停止する。今月末開催の定時株主総会で解散を決議し、その後清算手続きに移行する予定だ。

 同社が取引先にこのほど示した文書によると、「今後の事業展開について総合的に検討した結果、会社の解散に向けた手続きを進め、事業を終息させる運びとなった」と説明。今月末の定時株主総会で会社解散を決議する予定とし、「工場の操業は、2026年9月末日をめどに終了することを予定」と示した。解散決議以降は、新規注文を受けることができなくなるとしている。

 ホーム・デコは23年9月に維研を子会社化した。カーテン製造卸のオーダーカーテン向けを主力にしてきた同社をグループ化することで、ジャカード生地の生産技術を取り込むとともに、ハイクラスのオーダーカーテンの新市場を開拓する狙いがあった。

 しかし、ニトリグループが求める生産量や納期に、維研の生産能力や体制が合わず活用し切れなかった面がある。さらに子会社化以降も「維研でしかできないジャカード生地もあったので、グループ化してからも別のインテリア企業からの注文は入っていたと聞く。ただ、その数も年々減少していったようだ」と、愛知県のある染色加工場の関係者は話す。

 ここ半年ほどは、ニトリ以外からの受注拡大のため営業を強化していたが、事業譲渡の有力候補企業との協議が不調に終わったこともあり、解散を決断したと考えられる。

 ニトリホールディングスは「(維研に関する)交渉と準備を進めている最中だが、現時点で確定した事実はなく、発表できることはない」としている。

 維研は、1968年にインテリア生地の企画会社として名古屋市で設立。72年に江南市に社屋を移し織機を導入、その後カーテン地の生産を始めた。生産能力の拡大を図るため、2008~09年に廃業した紋紙製作企業や織布企業の設備や工場を取得。工場の集約化も進め、21年時点の生産能力は90万㍍あった。