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食品工場白衣/熱中症対策で訴求力高まる/HACCP以来の商機

2026年06月08日 (月曜日)

 食品工場白衣市場で熱中症対策品の打ち出しが強まっている。昨年施行した罰則付き熱中症対策の義務化が追い風だ。2021年に完全義務化となった国際基準「HACCP」以来の商機とあって、各メーカーとも鼻息が荒い。女性の働きやすさを支援するフェムテック提案や環境配慮素材の導入も目立ってきた。

 熱中症対策の主流は電動ファン(EF)またはペルチェ素子を採用した冷却デバイス搭載ウエアだ。東洋リントフリー(東京都杉並区)は、EF付きのフード一体型上着とベストを提案。独自の2層内圧式構造により首元や顔周りを含めた広範囲を効率的にクーリングし、作業の邪魔になる膨らみを抑える。

 サンエス(広島県福山市)はリブランディングした「白衣型FZN・空調風神服」でベスト、長袖・半袖ブルゾンをそろえる。ゴールドウインのクリーンルーム専用「空調服アウターベスト」は、汚れが目立ちにくいネービーを追加投入し、新たな需要を狙う。

 ペルチェ冷却ウエアも広がりを見せている。ミドリ安全(東京都渋谷区)は首裏や両脇の3カ所をペルチェプレートで冷却する「アブソクールタッチ」を新たに投入。体を覆う面積を最小限にするとともに冷却温度最大マイナス16℃の持続冷感と心地よいゆらぎモードを備える。

 国立(埼玉県川越市)は、頭部への熱中症対策としてペルチェデバイスを内蔵した「ペルチェズキン」を開発。熱源を排出するダクト通気口をユニフォームで塞ぐことなく着用でき熱がこもりにくい。

 食品工場では女性が働きやすい環境を整備することも人材確保の観点から重要となっている。ガードナー(同加須市)は、超高通気素材の「エアベル」や、高耐久ストレッチ素材「コアソフト」を使用したアイテムにおいて、ブラックカラーをラインアップ。一般的な白衣と比較して下着の透けや経血漏れなどを気にせずに済み、女性の心理的負担を軽減する。

 住商モンブラン(大阪市中央区)は、マタニティー用のブルゾンとパンツを新発売。大きくなる腹部を優しく包み込む前身頃やウエスト仕様を採用し、妊娠中の女性が安心して働ける設計を追求した。

 サステイナビリティーの推進では、環境配慮素材の選定や製造プロセスでの工夫が目立っている。サーヴォ(東京都中央区)の高温作業場向け「ボタニカルエアートリコット」は、PET樹脂の構成成分の約30%を植物由来に置き換えた帝人フロンティアの「プラントペット」素材を採用。環境への配慮とトリコットによる高い通気性を両立した。ほかに素早く汗を拡散させる「涼みドライ」シリーズなども提案する。

 KAZEN WLD(同千代田区)は、製造工程における環境負荷低減の取り組みとして白原着を用いた製品開発を推進。染色工程を省くことで水やエネルギーの使用量を大幅に削減し、サステな生産体制による業界貢献を目指している。