旭化成アドバンス インナー再成長へ用途拡大
2026年06月11日 (木曜日)
旭化成アドバンスの機能衣料事業部は、2026年度(27年3月期)の課題の一つにインナー用途のテコ入れを掲げる。そのために組織を再編し、インナー以外の用途にも提案の幅を広げる。一方、スポーツ・アウトドア用途は堅調が継続しており、設備投資を進めてきたラミネート加工などを強みにさらなる成長を目指す。
インナー用途は市況低迷が続いていることから、新たな需要の掘り起こしが必要と判断。そのために事業部傘下のインナー営業部を6月からライフスタイル営業部に名称変更した。村山聖機能衣料事業部長は「インナー用途だけではないと広く顧客に知ってもらうことが大事」と話す。
フィットネスウエアやヨガウエア、リカバリーウエア、寝装品など幅広い用途にも展開することを狙う。インナー用途はインナーアパレルへの供給が中心のため、生地での販売が大部分を占めたが、より幅広い用途、供給先の業態や要望に対応するため、糸や製品での供給体制も強化した。
重点提案商品としてキュプラ繊維「ベンベルグ」とナイロン複合糸「メープル」、ベンベルグ・ポリエステル複合糸「ペアクール」を積極的に打ち出す。追撚してシャリ感を出すといった細かな工夫で顧客の要望に答え、提案の間口を広げる。
スパンデックス「ロイカ」で空隙を形成する立体ストレッチ編み地「ファイネックス」のリブランディングにも力を入れる。中肉・薄地の「ファイネックスCS」、厚地でハイコンプレッションの「ファイネックスHG」を用意した。CSはヨガウエアやインナーボトムス、ゴルフグローブ、HGはサポーターやブラジャーの背中部分といった用途別に分けて提案し、インナーの垣根を越えた新規顧客の開拓を図る。
一方、スポーツ・アウトドア用生地は、ナイロン高密度織物「インパクト」シリーズを中心に26年度もここまで堅調に推移している。委託加工を担う北陸産地の協力企業にラミネート機を導入するなど設備投資したことで、さまざまなラミネート加工ができることが強みとなっている。
スポーツ・ユニフォーム向け編み地は、25年度こそ主力の学販体操服が流通在庫の増加で勢いがなかったが、今期は在庫の整理が進み、順調に受注が入っている。耐久性に優れる消臭・制菌加工生地「リフレッシュ」も、このほど大阪で開催した自社素材展「ライブギア展」で初披露した。
同社は10月には帝人フロンティアとの統合を控える。統合のシナジーを高めるためにも、既存事業のさらなる収益性の強化に取り組む。





