この人に聞く/帝人フロンティア 衣料素材本部 テキスタイル第一部長 河田 泰明 氏/中国でも販売拡大へ

2026年06月16日 (火曜日)

 欧米市場へのスポーツ向けテキスタイル販売を主力とする帝人フロンティアの衣料素材本部テキスタイル第一部。このほど新たに複合かさ高立毛編み地「ヌヴォレア」を発表するなど、提案の充実を進めている。河田泰明部長に現状と今後の方針を聞いた。

――テキスタイル第一部の現状は。

 テキスタイル販売は国内市場に限界がある中で、欧米を中心とした海外市場で販売を伸ばしています。2025年度(26年3月期)も輸出は2桁%の増加となり、前期比で増収増益を確保しました。これを受けて26年度も増収増益を計画しています。今のところ輸出は計画通りに推移しており、特に北米市場がけん引しています。一方、欧州市場は景気の回復状況が不透明ということもあり、横ばいです。そこで欧州ブランドが中国で販売する製品に向けた提案で採用を増やしていく方向です。

 中国市場に関しては、欧米ブランドの中国向け製品への提案に加えて、現地ブランドへの生地提案・販売を強化します。その上で〝次の市場〟として韓国やオセアニア地域のブランドにも注目しています。

――現在、販売をリードしている素材は。

 スポーツ・アウトドア分野でも天然繊維調、短繊維調のトレンドが続いており、これに対応したポリエステル長繊維織・編み地の販売が伸びています。例えば、高質感・高撥水(はっすい)織物「ポリリズム」、高い吸汗速乾性やUVカット性を備えたコットン調ポリエステル長繊維編み地「アスティ」など。そこで、アスティは設備投資もして増産します。高質感・高機能な織物の開発にも力を入れています。

――今後の懸念材料は。

 やはり中東情勢悪化の影響です。原料の確保については今のところ大きな問題は起こっていませんが、原料価格やエネルギーコストなどが大きく上昇しています。これをなんとか吸収しながら、一部は価格転嫁することで対応しなければなりません。採算を維持しながら、売り上げを伸ばしていくことが今期のポイントになります。