第48回AFF・東京2026夏 レビュー《4》

2026年06月23日 (火曜日)

デニム製品、加工技術競う

 今回展ではデニム製品の展示も多かった。加工度の高いサンプルをアピールし、中国生産の強みを打ち出した。

 広州市銘創服飾は、デニム製品を専門に手掛ける。広東省に自社工場を置く。欧米企業との取引が中心で、中~高価格帯の商品を扱う。日本市場の開拓を狙い、今回初めて出展。担当者は「一度信用を得られると長く取引を続けられる日本企業に期待している」と話す。

 デニム製品はメンズとレディースを半々の割合で取り扱う。展示ブースには3匹の蝶をスパンコール刺しゅうしたジーンズや、ビーズで作った大きなハートを前面にあしらったGジャン、ダメージ加工した部分に繊細なレースパッチを付けたジーンズなど、個性的なデニムサンプル品を並べた。いずれも来場者の関心を引いた。

 青島晨宇宏服飾は、男性向けデニム製品を生産する。日本向けが100%だ。1万円前後の商品が中心。山東省に自社工場と洗い加工場を設けるほか、三つの協力工場も持つ。

 展示ブースでは、背中にキャラクターのプリント刺しゅうをあしらったGジャンや、ダメージ加工を施したジーンズなどを並べてアピールした。

 男性向けに特化する理由について、担当者はこう指摘する。「男性の方が本格的なダメージ加工を求める。当社の得意分野であるダメージ加工を生かせる」

 取引先からは「多品種小ロット生産や低価格での提供を求められる」と担当者。人件費の高騰や人手不足で中国生産を取り巻く環境は厳しさを増している。それでも、「当社で生産する製品は東南アジアの工場では技術的に難しい。中国の熟練職人だからこそ作れる」と熱を込める。

 煙台衣佳服装は、織物製のボトムスを中心に手掛ける。全て日本向け。山東省に自社工場を持つ。縫製6ラインで、月産4~5万本。小ロットにも対応できるのが強みだ。大口受注は、人件費の安い中国内陸部や東南アジアの協力工場で生産する。

 生産するボトムスは女性物が6割、男性物が2割、子供向けが2割の構成だ。スパンコールや刺しゅうを施したジーンズが人気という。

 自社工場の職人は14年以上の経験を持つベテランがそろう。量販店向けから百貨店ブランドまで幅広く取り扱う。サステイナブルな製品の開発に注力しており、繊維製品の国際的な安全規格「エコテックス」認証も取得済みだ。

 自社工場にはサンプル室を備える。顧客の要望に合わせて、サンプルを1週間以内に作れるという。

 日本企業との取引について「品番数は増えているが、生産数量が減っている」と担当者。「多品種小ロット生産でニーズに応えていきたい」と話す。