第48回AFF・東京2026夏 レビュー《5》

2026年06月24日 (水曜日)

機能性素材の提案多彩に

 繊維製品の用途の広がりに伴い、AFFの出展もバラエティーに富んだ内容に変わっている。

 中山景智盾科技は、ニットを中心に生地と製品を供給する。染色も担う生産体制について「品質にこだわったモノ作りができる」とアピールした。

 中国国内や東南アジア、北米などに向けたビジネスを行っている。「今後は日本の市場も開拓したい」とAFF出展を決めた。

 今回展では、素材加工の対応についても発信した。綿をアンモニアで処理することで、綿繊維の構造と結晶度が変化し、鮮やかな発色が可能になる。分子の間隔が狭まって強度が向上し、シワになりにくくなるという効果も生む。

 恵州市鑫亜凱立科技は、シリコンレザーの用途開拓を目的に出展した。自動車部品や家具に向けて供給しているシリコンレザーについて、アパレル・ファッションの分野でも活用の可能性を探るのが狙いだ。

 日本での展示会自体が初めてで、未知の領域に踏み出すことになったが、「日本はファッションが盛んという印象が強く、さまざまな活用法を知ることができそう」と期待を語った。実際、バッグや靴を扱う来場者から関心を寄せられたという。

 青島正恒祥科技は、機能性素材の研究開発、設計、生産、販売を行う。対日ビジネスは20年以上の経験を持つ。

 今回展では時流に沿って、日本国内で市場が築かれたリカバリーウエアに向けた糸を前面に打ち出した。同社が提案する「エナジーストーン」は、繊維に鉱石を練り込むタイプの素材で、遠赤外線による血行促進の効果などをアピールした。

 依然としてリカバリーウエアへの関心が高く、同社ブースには常に来場者の姿があった。

 蘇州市新紡庫布業は、機能性の織物生地を中心とした貿易事業を手掛ける。日本の夏の長期化に合わせ、冷感や遮熱の機能を備えた生地を豊富にそろえた。

 同社は主に欧州向けの事業を行っていたが、新型コロナウイルス禍を機に、近距離にある日本市場への進出を図った。AFFの出展も続け、対日ビジネスの比率を高めている。

 来場者からは在庫について聞かれる機会が多いという。

 その一方で、再生素材については「欧州と比べると浸透度は低いように感じる」と指摘した。