アパレル特集 26秋冬(2)~企画&トレンド~婦人服編/オンワード樫山/イトキン/三陽商会/ルック/コイズミクロージング

2026年06月23日 (火曜日)

〈オンワード樫山「アンフィーロ」/今季も通年商品が充実〉

 オンワード樫山は、戦略強化ブランドに設定したブランド「アンフィーロ」で攻勢をかけている。4月末には初の単独店をアーバンドックららぽーと豊洲(東京都江東区)に開設した。2021年秋のデビュー以来、機能美に特化した商品構成で売り上げを伸ばし、展開から4年余りで売上高は100億円を超えている。

 強みはストレスフリーにこだわったジャケット類や撥水(はっすい)・イージーケアの機能を備えたパンツなど。東レと共同開発した素材を効果的に訴求し、ヒット商品も生まれている。昨年は裏起毛のワイドストレートパンツが売れ筋となった。

 さらに年間を通して着用できるシーズンレス商品を並べている。26秋冬シーズンもジレやジーンズ、ブルゾン類を豊富にそろえる。いずれもレイヤード(重ね着)を意識したアイテム構成で、季節の変わり目など気温の変化に対応できる。

〈イトキン「オーヴィル」/オリジナル素材で持ち味〉

 イトキンの婦人服ブランド「オーヴィル」は、尾州産地で糸から作り込んだツイード素材のジャケットやミディ丈スカート、軽量なカシミヤを採用したコクーンシルエットのコートを提案する。売れ筋のブラウス、3タックで立体的に仕上げたパンツは品番数を増やす。

 テーラードジャケットとパンツのセットアップで約20万円、カシミヤコートで49万円になる予定。ブラウスなどの洋品では買いやすい価格のアイテムも用意する。

 都市部の富裕層を軸に40~50代女性が購入している。尾州や北陸など国内産地で調達した高品質なオリジナル素材が好評で、洗練されたデザインに落とし込んでいる。メンズライクなテーラードジャケットも「継続的に売れている」(菅原裕企画部長兼チーフMD)と話す。

 婦人服の高額ゾーンでMDが機能し、26秋冬についても「ラグジュアリーフロアから回遊する富裕層やアジア、欧州のインバウンド客に期待したい」とする。

〈三陽商会「エポカ」/創設30周年で弾み〉

 三陽商会の婦人服ブランド「エポカ」は、夏物偏重のシーズンMDを改め、季節感を先行して商品を打ち出す。暑秋や暖冬対策として中間アウターを提案する一方、強みの防寒アウターも豊富にそろえる。

 中間アウターでは、ニットウエアやリバージャケット、キルトブルゾンを展開。防寒アウターはウール素材コート、ダウンコートが軸になる。また、ダウンベストなど袖なしの防寒アイテムの生産数を、前年比で20%増に高める考え。

 MD担当者は「ジャケットの生産数も10%増やし、買い足し需要を捉えたい」と説明。さらに、ブランド創設30周年を記念したカシミヤ100%の高額コートも受注販売する。

 アウター企画でメリハリを付け、近年の暖冬傾向と年明けの防寒ニーズを両立させる。エレガントなブランドイメージを生かしたセットアップやドレスも差し込む。フリー客に向けたエントリープライスの商品では、7万7千円のダウンコートを投入する。

〈ルック「スキャパ」/得意の重衣料に期待〉

 ルックの婦人服ブランド「スキャパ」は、秋冬コートのバリエーションを広げる。重衣料の強みに立ち返ったMDを採用。ベルギー発というブランドの特徴を生かし、深みのある色合いで防寒コートを打ち出す。

 コートのSKU(商品の最小管理単位)は前期比で1~2割増やす。ダウンコートに加えてカシミヤ、アンゴラビーバー素材のコートも並べる。10月は防寒手前の中間アウターを提案しながら、11月のブランドフェアに合わせて防寒コートを展開。ジャケットやワンピースの品番数を減らし、コートを増やす。

 ロング丈やフード付き、ピュアカシミヤを使用した27万円のコートも用意する。「平均価格は据え置いた。ただし、メリハリをつけた高額商品もある」(MD担当者)と話す。高止まりが続く原料高を想定し、素材調達や仕入れを早めた。8~9月は残暑を見込んだ透け感のある生地やハイゲージのニット、軽いカットソーでMDを組む一方、顧客の「先物買い」にも焦点を当てた。

〈コイズミクロージング「ワンドリー」/本格デニムを子供服にも〉

 コイズミクロージング(大阪市中央区)は、26春夏から、男子・女子向けデニム品の自社ブランド「Onedly」(ワンドリー)を提案している。

 同社によると子供服はティーン世代のトレンドが反映される傾向があり、今後の流行の本格化が期待できるという。

 ジーンズ中心にボトムス類を幅広く品ぞろえし、シルエットは女児にワイド、フレア、バレル、カーゴの4種。男児にペインター、カーゴ、バレルの3種をそろえる。価格は1980円ラインを想定し、ベーシック感を強調する一方で、生地は8オンスデニムを使い、ケミカル加工を行うなど、同社の強みを生かす。

 シルエットの多彩さに加え、POP類のデータや販促物も用意し、大きく売り場を獲得していく。

 27春夏商戦に向け、緯糸に色糸を使ったデニムやラインストーン、刺しゅうによって加飾、付加価値を高めた2580円ラインの「ワンドリー+(プラス)」も展開する。