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ひと/日本ユニフォームセンターの理事長に就いた首藤 和彦 氏/着る「誇り」と資源循環の両立

2026年06月24日 (水曜日)

 6月10日付で日本ユニフォームセンター(NUC)の理事長に就任した首藤和彦氏(東レ顧問)。1980年に東レに入社し、長くテキスタイル事業を歩んできた。海外駐在歴はタイ、マレーシア、中国と計21年間に及ぶ。「ポリエステル綿混素材を中心に、欧米や日本に向けたユニフォーム素材の展開に携わってきた。素材調達から縫製に至るまでの欧米と日本のサプライチェーンの違いも肌で感じてきた」と振り返る。

 ユニフォームを取り巻く環境は転換期にある。少子高齢化や労働力不足、働き方の多様化などにより、国内の市場規模が右肩上がりで拡大していくことは難しい。しかし、首藤氏は悲観していない。「ユニフォームは安全性や快適性を担保するだけではない。着用することによる『誇り』や、企業の理念、社会的責任を体現する極めて象徴性の高い存在だ」と、その価値を強調する。

 ユニフォーム業界としての課題であると同時に、今後の活路と位置付けるのが、脱炭素や資源循環といったサステイナビリティーへの対応だ。素材メーカーが石油由来からの脱却やバイオ素材への転換を進める一方、業界全体で取り組むべきテーマとして「回収の仕組み化」を挙げる。

 ユニフォームは、一般のファッション衣料と異なり、サプライチェーンや販売チャネル、着用先が明確に見えている。そのため使用済みの製品を回収して原料に戻し、再びユニフォームに作り変える真の資源循環を追求するのに最も適した分野だ。「日本人の真面目な気質を生かし、着用者の理解を得ながら行政とも連携した精緻な回収スキームを構築し、それを日本発の資源循環モデルとして世界に発信していくべき」と力を込める。そのためにはNUC会員194社をはじめ、「業界全体で知恵を出し合っていくことが重要」と説く。

 多忙な日々の息抜きは、週に1回ほどのゴルフ。「ガチガチの競技志向ではなく、終わった後に酒を酌み交わし、反省会と称して懇親を深めるエンジョイ派」と破顔する。グローバルな経験と業界への深い愛着でユニフォーム文化の発展を力強くけん引してくれそうだ。(日)

 しゅとう・かずひこ 1980年3月慶應義塾大法学部卒。同年4月東レ入社、2014年6月取締役繊維事業副本部長テキスタイル事業部門長、25年4月代表取締役兼副社長執行役員、26年6月顧問。同月NUC理事長に就任。趣味はゴルフ。68歳。