第48回AFF・東京2026夏 レビュー~魅せるアジアの力《6》

2026年06月25日 (木曜日)

新規開拓へ提案力磨く

 今回のAFFでは、豊富な対日ビジネスの経験を持つ出展者が、新規開拓をより強く意識した展示を行う様子が目に付いた。

 南通睿智貿易はメンズ、レディースのアイテムを手掛け、シャツやブラウスなどの織物を得意とする。

 100%日本向けのビジネスを行っているが、OEMに付加価値を持たせるため、OEM業務支援サービス「モノイド」を開始。今回の展示はモノイドのアピールを中心に据えた。

 モノイドが打ち出すのは、企画、生産、品質管理、物流の全工程を網羅したプロデュースであり、中国国内で築いた生産ネットワークを活用する。ワンストップのメリットを生かして、きめ細かくニーズに対応できる体制をアピールした。

 顧客拡大を明確に目指した展示について、「来場者からアイデアが寄せられた」と手応えを示した。

 桐郷市海闊皮件服装は、織物のレディースを主力とする。20年以上にわたって対日ビジネスを行っており、現在も8割以上を日本向けが占める。

 AFF出展は2024年以来で、「大手の購買担当者と話す機会が持てた。新規開拓もできた」ことから、今回の出展を決めたという。

 今回は薄手のウールリバー生地という新商品を紹介した。「厚手のものほど売れる中国に対し、日本は薄くて軽い衣料品が好まれる」と話した。

 紹興昭霖貿易はカジュアル、ユニフォーム、スポーツと幅広い種類のアイテムに加え、生地の生産も自社工場で行う。

 対日100%のビジネスを続けており、近年は循環システムで作り出される再生ポリエステルの普及にも取り組んでいる。

 機能性や環境配慮のニーズに対応する姿勢を前面に出し、日本市場の掘り起こしを図っていた。

 天津貝麗達服装は10年の設立以来、日本向けのアパレルOEMを手掛けてきた。

 事業環境の変化で受注減に直面し、状況打開のため半年前からODMを開始した。デザイナーも採用し、企画段階から提案できる体制を整えた。今回展でもODMについての発信に力を入れた。

 AFFは大阪開催回に出展した経験があるが、東京会場には「デザイナーや電子商取引(EC)事業者の来場が多い」という特徴があると指摘する。

 「多様な事業者との出会いは大歓迎。規模が小さいと拒んでいたら何も始まらないし、何も変わらない。未来を切り開こうとする顧客とともに当社も成長していきたい」

(おわり)