シキボウ 国内外で別注糸拡大
2026年06月26日 (金曜日)
シキボウの原糸販売は、国内外で別注糸の販売を拡大する。グループ全体の別注比率は6割を超え、販売子会社のシキボウベトナムを起点とするアジア向けでも引き合いが増えている。国内外の紡績拠点と専門知識を持つ営業人材を生かし、差別化ニーズに応える。
4、5月は国内外の別注糸が販売をけん引し、好調に推移した。中東情勢や為替の不透明感から、顧客が必要な糸を早めに手配する動きも見られ、第1四半期(4~6月)は増収増益を見込む。
海外販売の軸となるシキボウベトナムは、現地の協力工場で生産した糸をベトナム国内やタイなどのアジア市場へ販売する。現地で備蓄糸を展開するほか、ピマ綿など原料にこだわった糸や、綿・レーヨン混など差別化糸の別注が増えている。定番綿糸が中心のベトナム市場で新たな需要を捉え、アジアでの販売拡大につなげる。
自社の紡績設備は、富山工場(富山市)に約1万5千錘、グループの新内外綿の生産子会社、ナイガイテキスタイル(岐阜県海津市)に約2万錘、インドネシアの紡織加工会社、メルテックスに約5万錘を備える。今年は新内外綿にコンパクト精紡機を導入しており、今後も3拠点で設備投資を進める。
リングに加え、コンパクトや渦流紡績糸、長短複合糸など多様な糸作りに対応し、設備規模と生産品種の幅広さが別注対応を支える。複重層糸にはユニチカグループからの事業承継で「パルパー」が加わった。既存の「ツーエース」とともに開発を進め、新たな用途を開拓する。
原糸営業には、国内産地向けを担う新内外綿に7人、海外販売を担当するシキボウに4人を配置し、充実した人材をそろえる。「技術系出身の営業担当が多い」(吉原朋宏グローバル事業推進室長兼繊維営業部長)ため、商談の場で開発の技術的な相談に応じられることが、別注対応の速さにつながっている。
原糸ショールームを新設
シキボウはこのほど、大阪本社地下1階に、新内外綿と共同で原糸に特化したショールームを新設した。糸や生地に加え、原綿やスライバーのサンプルも展示し、実物を手に取りながら商談できる場として原糸提案に生かす。





