繊維ニュース

商社/商機探るリカバリーウエア/独自の視点生かし存在感

2026年06月26日 (金曜日)

 依然として活況が続くリカバリーウエアの市場に、商社やその事業会社も相次いで参入している。既に競合がひしめく中、各社はブランド力や機能素材、寝具との連動といった独自の視点を生かした提案で、潜在需要の獲得を狙う。(強田裕史)

 総合アパレル製造卸のロイネ(東京都品川区)は、伊藤忠商事繊維カンパニーの事業会社の中核的な役割を担う。

 同社はスポーツブランド「プーマ」のライセンシーでもあり、ボディーウエアの国内事業を手掛けている。

 26秋冬向けから、プーマのブランドでリカバリーウエアを提案する。「リカバリーインナー」と称し、男女でそれぞれショートスリーブ、ロングスリーブ、ショートボトム、ロングボトムの4アイテムをそろえた。想定する小売価格は5900~6900円。

 リカバリーインナーは、ポリエステル55%・綿45%を使ったスムース編みの生地で製造する。肌の熱が繊維に移動する輻射(ふくしゃ)熱と、天然鉱石が練り込まれた繊維から放射される遠赤外線との分子が共鳴する振動により、血行を促進し疲労回復につなげる。

 プーマのブランド力と、インナーを得意とするロイネの企画力や販売網を生かし、新たなリカバリー需要を掘り起こす。

 モリリンは、リカバリーウエアを寝具のブランド「リカバリースリープ」の商品として打ち出し、用途を明確に示す。リカバリースリープを担うリビンググループは、ふとん、枕、敷きパッド、枕カバー、枕パッドといった寝具の品ぞろえを拡充してきた。高機能快眠枕や高級肌掛け布団などの開発も手掛けた。

 リカバリーウエアは「医療機器」に分類し、リカバリー機能を持たせたナイトウエアとして販売している。電子商取引(EC)限定の商品も品ぞろえに加え、普及を促進する。

 三共生興は、ヒマラヤ鉱石による遠赤外線効果と、冷感技術を融合させた「チルコア」を、冷感を伴うリカバリー素材として提案する。

 二つの冷感技術を取り入れたことで、生活シーンに応じた使用ができるのも特徴とする。ナイロンを使った「アクティブライン」では、運動後のクールダウンに適した働きをもたらす。レーヨン使いの「リラックスライン」は、就寝時やくつろぎの時間に着用するアイテムへの採用を想定する。

 同社は、独自性が高い機能性素材の販売に注力する方針を掲げており、チルコアをリカバリー市場で広めることで、素材事業の認知度を高める狙いもある。