夏商戦で高機能競う

2026年06月30日 (火曜日)

接触冷感、防透け、軽さ…

 紳士服量販大手の夏商戦が本格化してきた。レディース分野で、接触冷感や防透け性など機能の高い仕事着をそろえる。今夏も猛暑が予想される。令和の夏を乗り切る新たな女性向け夏服をそろえ、各社が提案を競っている。

 青山商事が展開する「洋服の青山」は今季、接触冷感素材を採用した女性用トップスを大幅に増やす。2025年度に3・8万点だった接触冷感トップスを、26年度は11・1万点と約3倍に拡充する。過去最大規模という。5年前の22年度と比べると、約60倍の投入量だ。

 女性が仕事着を選ぶ際、デザイン性やきちんと感といった見た目を重視する傾向が強い。だが近年は記録的な猛暑が続き、暑さ対策の機能性も求められるようになった。とりわけ、接触冷感性のある商品が人気という。猛暑をにらみ、暑さ対策商品を拡充して需要を取り込む。

 取り外し可能なボウタイ付き半袖ブラウスや、“ちび襟”と軽やかなロールアップ風の袖口が特徴の半袖シャツなど、多彩な接触冷感機能を持つトップスを用意。商品第一部の濵島美加マネジャーは「夏にうれしい機能を備え、1枚でも着映えするトップスでビジネスシーンを快適に過ごしてもらえれば」と話す。

 AOKIは「オリヒカ」で、東レと共同企画で開発した機能素材「オリテックス」を使ったブラウスを打ち出す。最大の訴求ポイントは防透け性の高さだ。下に黒のキャミソールを着ても、ほとんど透けないレベルという。肌着の透け問題に悩む女性のニーズに応える。

 商品名は「オリヒカ美ラクるブラウスヴェール」。白やパステルカラーをそろえる。独自素材のオリテックス(ポリエステル100%)を使用し、下着を透けにくくした。薄くて軽い生地でありながら、「防透け率93%以上を実現」(同社)。一般的な白ブラウスの防透け率は80%程度という。

 透け防止だけでなく、高い遮熱性や紫外線遮蔽(しゃへい)率99・6%と夏向け機能に優れた商品だ。レギュラーカラーのほか、Vネックや取り外し可能なボウタイ付き、ピンタックデザインなど半袖6型をそろえる。

 はるやま商事が展開する「はるやま」は、約150㌘の超軽量ジャケットを投入する。肩パッドや裏地をなくしたことで、カーディガン感覚で羽織れる。近年の酷暑を踏まえて開発した。

 同素材のパンツもそろえたセットアップ商品だ。薄くて軽い生地を使用。Mサイズで、上下合わせて約330㌘だ。シワになりにくく、高い通気性を備える。冷房対策として、バッグに入れて持ち歩くことも想定した。自宅の洗濯機で丸洗いもできる。

 帝国データバンクによると、主要紳士服量販7社のスーツ事業の売上高は3386億円で、15年度の比べると約26%減少している。スーツ需要が落ち込む中、各社はレディース分野でカジュアル寄りの高機能品を提案し、売り上げ確保につなげる。