東レ 繊維事業本部 GOUSENで暮らし変える
2026年07月07日 (火曜日)
東レの繊維事業本部はこのほど、繊維事業全体のスローガンとして「Beyond GOUSEN,Change our Lives.」(素材を超える、GOUSENは暮らしを変える存在に)と、これに基づく三つの行動指針を策定した。部門を超えた連携を進め、単なる素材としての〝合繊〟ではなく、暮らしを変える〝GOUSEN〟による価値の創出を目指す。
スローガン策定について繊維事業本部長である西村友伸常務執行役員は「今年、当社は創立100周年を迎えた。これを契機に繊維事業の将来に向けた指針を作ろうと考え、各事業部門の意見を集約してスローガンを策定した」と話す。
スローガン実現に向け「Be the Brand.」(私たちがブランドになる)、「Think Borderless.」(横断的に考えよう、価値を届けるために。)、「Global with Roots.」(世界を見据えよう、われわれのルーツと共に。)の三つの行動指針を掲げる。
「Be the Brand.」は、アパレル・流通などとの取り組みを通して、東レの素材やモノ作りの魅力をこれまで以上に消費者に伝え、ブランド価値の向上を目指す。かばん製造販売の吉田(東京都千代田区)との協業で100%植物由来ナイロン繊維「エコディアN510」を使用した「ポーター」ブランドのカバンが消費者から高い評価を受けていることを例に挙げる。製品の背景、モノ作りへのこだわりを動画で発信するなど素材の価値を伝える取り組みが成果を上げた。こうした取り組みを繊維事業本部全体に広げる。
「Think Borderless.」は、生産、販売、技術、開発の各部署の壁をなくし、開発から販売まで一貫で取り組む体制を強化する。さらにファイバー・産業資材、不織布・人工皮革、テキスタイル、グローバルSCMの4事業部門の枠も超えて、川上から川下までの領域を横断できる事業運営を推進する。
さらに繊維事業本部だけでなく、フィルムや樹脂・ケミカル、電子情報材料の各事業本部などとの連携も深める。「例えば、フィルムと不織布を組み合わせるなど新たな製品開発によって半導体や人工知能(AI)・データセンター関連市場での展開が可能になる」と話す。
「Global with Roots.」は、日本でしかできないモノ作りや産地との連携を強みに、日本の繊維を海外に発信する。例えば独自の複合紡糸技術「ナノデザイン」による糸を活用したテキスタイルや製品を海外に打ち出すことで「”メード・イン・ジャパン”をルーツにしながら、”メード・イン・グローバル”を実現する」との考えだ。
TTSで繊維総合展
スローガンに掲げる具体的な姿を発信するため、10月に東京で開催されるテキスタイル総合展示会「東京テキスタイルスコープ」(TTS)に出展し、「東レ100周年繊維総合展」と位置付けた提案を行う。1フロアを使い東レの100年の歴史と、次の100年に向けた、テキスタイル、ファイバー、さらに東レ合繊クラスターの素材などを一堂に集める計画だ。
西村常務執行役員は「当社だけでなく日本の繊維産業全体を大事にしたいと思い、個展ではなく合同展で発信することにした。素材の垣根を超えた展示会としてTTSを盛り上げ、欧州のデザイナーが来たくなるような展示会にしていきたい」と強調した。





