帝人フロンティア 世界4拠点を機動的連携へ

2026年07月08日 (水曜日)

 帝人フロンティアの衣料素材本部は、国内外にある四つの製造拠点の機動的連携を図る。新たに立ち上げたバーチャルのグローバル会議体で開発や生産状況などを共有し、最適地での生産・販売を志向する。東政宏執行役員衣料素材本部長は「現在の中期経営計画中に成果を出し、会議体も実組織化できれば」とした。

 同本部には、国内の帝人フロンティアニッティングとフロンティアテックス、中国の南通帝人、タイのタイ・ナムシリ・インターテックスという四つの製造拠点がある。それぞれで強みを持つが、「個々で活動しており、連携ができていなかった。各拠点をつなぎ、全体での成長」(東執行役員)を目指す。

 拠点の機動的な連携によって最適地での生産と販売を加速する。グローバル会議体は2026年度(27年3月期)に始動したばかりで、具体的な成果はまだこれからになるが、以前に比べて意識の醸成が進んできたとの認識を示し、今後も着実に取り組む。

 四つの拠点に加え、インドネシアでの織り・編み・染めの確立にも力を入れる。先行しているニットは既に量産に入っており、拡大を図っていく。織りに関しては今期末または来年にかけて量産に持っていきたいとした。現在は協力工場を活用しているが、資本投下も視野に入れる。

 市場では、アウトドア・スポーツ分野は北米に目を向けるほか、欧州の中規模ブランドの需要を取り込む。中国での内販にも力を入れる。中国は景気停滞が指摘されるが、勢いのあるブランドも存在するとし、機会は十分にあるとした。国内はワークウエアなどの伸び代に期待する。

 同社は中計を進行中で、製造拠点の機動的な連携に加えて、構造改革が必要な部署・会社へのてこ入れによって黒字体質を定着させる。また、原料販売にも手を入れ、糸を販売するだけでなく、川下と結び付けたビジネスの拡大を図っていく。