クラレトレーディング 独自素材の採用進む
2026年07月15日 (水曜日)
クラレトレーディングのクラベラ事業部の2026年度上半期(1~6月)のスポーツ向け生地・製品販売は、独自素材の新規採用も始まるなど、比較的堅調に推移したもようだ。ただ、下半期は中東情勢悪化に伴う原材料コスト上昇の影響が本格化するため、価格転嫁がポイントになる。このため引き続き縫製まで手掛ける製品販売を拡大することで事業の高度化を進め、国内だけでなく海外での供給体制の強化にも取り組む。
クラベラ事業部の曽根孝徳衣料大阪販売部長によると、上半期は主力のスポーツ用途の製品販売が堅調に推移したもよう。アウトドア分野は吸水速乾・UVカット機能ポリエステル素材を軸に順調に拡大。ラケットスポーツ分野も速乾性とドライ感に優れるシンジオタクチックポリスチレン(SPS)繊維「エプシロン」が採用されるなど独自素材への評価が高い。学校体育服も課題だった流通在庫が徐々に解消しつつある。
ただ、下半期は「コストアップ対応が重要になる」として価格転嫁に取り組む。単純な値上げではなく、生地販売先に縫製品まで提案することで収益拡大を進めるほか、学校体育服など値上げが難しい用途には一部で海外製生地への切り替えを提案する考えだ。学校体育服は商品ラインアップの集約も進め、効率化にも取り組む。
引き続きスポーツ・アウトドア分野を中心にエプシロンなど独自素材の提案に力を入れる。海外市場の開拓を重視し、9月には中国・上海で開催される機能素材の国際展示会「パフォーマンスデイズ」に出展。エプシロンなど独自の機能素材を中心に日系企業や現地アパレルへ提案し、新規取引の獲得につなげる。中国子会社のクラレトレーディング〈上海〉と連携し、日本ブランド、現地ブランド双方への提案を進める。
また、今年末でクラレ西条(愛媛県西条市)でのポリエステル長繊維生産を停止し、社外での委託生産に切り替えることを受け、委託生産先企業と連携を深め、海外アパレルに向けた共同開発・提案にも力を入れる。





