LIVING-BIZ vol.132(7)/長谷虎紡績/帝人アクシア
2026年07月15日 (水曜日)
〈長谷虎紡績/高級パジャマベンチャーへ出資/連携深め素材開発や販路拡大〉
長谷虎紡績(岐阜県羽島市)は、高級パジャマなどを企画販売するNext Branders(ネクストブランダーズ、東京都千代田区)へグループ企業を通して出資した。出資額は数億円。連携を深め、素材開発や高級宿泊施設への販路拡大などへつなげる。
ネクストブランダーズは2017年創業で、高級パジャマブランド「Foo Tokyo」(フートウキョウ)を手掛ける。シルク製パジャマなどをそろえ、価格は上下で6万円台から10万円を超えるアイテムもある。
百貨店やセレクトショップで取り扱い実績を伸ばし、今年3月には、日本橋三越本店(同中央区)に直営店を設けた。クルーズトレイン「ななつ星in九州」の車内着やブランケット、ビジネスジェット機の機内着も手掛ける。
長谷虎紡績は、これまでもフートウキョウに綿使い生地などを提供してきたが、関係を深めて顧客により適した素材開発へつなげる。睡眠に与える効果の科学的な検証を進める高純度微粒子セラミックスを練り込んだポリエステル機能繊維「光電子」の活用も視野に入れる。
ラグジュアリーホテルなどの宿泊施設向けカーペットを生産する長谷虎紡績の販路も生かし、高級宿泊施設への販売を広げる。
ネクストブランダーズの桑原真明社長は岐阜県出身。「岐阜の繊維を元気にしたいという思いにわれわれも共感し、今回の資本業務提携につながった」(長谷虎紡績の長谷享治社長)としている。
長谷虎紡績グループは、未来への布石としてスタートアップなどに積極出資している。出資企業はほかに、改質ポリ乳酸(PLA)コンパウンドを開発・販売するバイオワークス(京都府精華町)、植物由来の人工タンパク質素材を開発するSpiber(スパイバー、山形県鶴岡市)、シルク由来の機能性素材を開発・販売するユナイテッドシルク(松山市)、岐阜大学発ベンチャーで機能性繊維の開発を行うファイバークレーズ(岐阜市)、陸上養殖システムの開発を手掛けるARK(神奈川県平塚市)などがある。
〈帝人アクシア/テレビ通販事業を強化/地上波や自立型に力点〉
生活消費財関連商品を企画・販売する帝人アクシア(東京都品川区)は、テレビ通販事業を強化する。現在は専門チャンネルが主力だが、地上波(民放)と自立型通販(放送枠購入)に力を入れる。偏重によるリスクを避けるのが狙いで、拡大を図りながら三つの販路のバランスを整えていく。
同社は、1988年に帝人の出資で設立された。現在は帝人フロンティアの子会社として、電子商取引(EC)サイト・モールやテレビ通販向けの各種商品を展開するほか、OEMビジネスを手掛ける。売り上げ規模は約105億円(2026年3月期)で、半分弱をテレビ通販が占めている。
テレビ通販は、主力の専門チャンネルでの展開が80%強と大きく、地上波は15%、残りが自立型となっている。高吸水・高吸湿繊維「ベルオアシス」を使った除湿・消臭剤、収納ケースのほか、日傘や寝具、防寒着などをそろえ、順調に拡大している。
今期(27年3月期)は、テレビ通販とOEMビジネスなどを合わせて15%の増収増益を計画する。青野義弘社長は「バランスを考えて伸ばしていく。全社売り上げにおけるテレビ通販の比率は大きく変わらない」としたが、テレビ通販の中身は変革する。
自立型は収益性が高く、新商品のテストマーケティングができるのも利点。青野社長は、「理想」とした上で、専門チャネル50%、地上波25%、自立型25%を志向していく。3年後にはテレビ通販全体の規模を「倍増したい」と話した。
商品開発も加速し、ベルオアシスでは旅行関連アイテムを商品化するなど、幅出しを図る。そのほか、縦型不織布を応用したトッパーや同社初のアウターアイテムとなるフルウオームスタッフコート、ポリエステル繊維「涼しや」を使った遮熱カーテンなどを打ち出す。





