2026年夏季総合特集(4)/わが社の情熱/カケン/ボーケン/QTEC/ニッセンケン
2026年07月28日 (火曜日)
〈カケン/熱防護作業服試験に力点〉
カケンテストセンター(カケン)は、熱防護作業服の試験の充実を図っている。溶接作業用保護服や難燃作業服、耐熱・耐炎作業服を対象とした試験になるが、材料の性能評価だけでなく形状・仕様も評価対象となるため、顧客にきちんと説明を行っている。近年は試験依頼が増え、需要を確実に取り込む。
東京事業所川口オフィスの特殊機能ラボが総合的に試験に対応している。顧客と対話しながらニーズに基づいた試験を実施しているのが特徴の一つ。試験は、熱防護作業服に使用している生地やパーツなどの性能に加え、熱や炎に対して防護性能を発揮できる仕様が求められる。
特殊機能ラボは、「デザインの要件についてきちんと把握している顧客は多くない」とし、個別セミナーなどを開いて説明を行っている。「難しい内容を分かりやすく解説するほか、防護性能とデザインのバランスの取り方もサポート」している。
同ラボは、安全性に関する機能性の試験に幅広く対応し、燃焼性試験、帯電試験、耐切創性試験、応急用屋根シート(ブルーシート)試験などにも応じている。
〈ボーケン/技術継承をサポート〉
ボーケン品質評価機構(ボーケン)は、単なる試験機関ではなく依頼者の技術的な悩みや課題に対してともに解決する〝品質保証パートナー〟への転換を進めている。繊維に関する技術や知識の継承をサポートする。
近年、繊維業界では熟練技術者の引退などを背景に繊維に関する基本的事項の継承不足が深刻化している。人手不足もあって社内教育に十分な人的・時間的リソースを割けないという問題もある。生産拠点の中心が海外に移ることで、日本の企画・生産管理者がリアルに現場を把握するのも難しくなった。
これに対してボーケンは各試験センターに「技術サービス課」を置き、依頼者が開発しようとする商材の価値を高めるのに有効な試験を提案する。また、義務付けられている組成表示だけでなく、消費者の信頼につながる機能性表示についても専門的な知見に基づきアドバイスする。
企業に対してボーケンの専門知識を還元する「出張セミナー」や「オンデマンドセミナー」も提供する。業界全体の技術レベル向上への貢献と次世代への技術継承をサポートする。
ステークホルダー間の〝橋渡し〟〝仲介者〟としての役割も担う。バイヤーと生産者の間で第三者的立場から品質基準の考え方を提案するほか、他産業からの新規参入企業が求める厳しい品質基準に対して生産者が納得できる技術的説明を行い、円滑な取引と品質担保の両立をサポートする。
〈QTEC/プロの技で応える型紙作成〉
日本繊維製品品質技術センター(QTEC)では、型紙作成のサービスを提供している。前身の日本輸出縫製品検査協会時代から続く業務で、一時途絶えていたものを顧客の要望により約5年前に復活させた。依頼件数も順調に増えている。
担当するのは、縫製工場やアパレルなどで長年キャリアを積みQTECで検査を学んだパタンナーたち。豊富な経験とノウハウを生かし、仕立て映えや立体感のある、縫いやすい型紙を提供し、不良品の出にくい高品質で安心できる製品づくりをサポートする。
顧客のさまざまな要望に応え、トワルチェックの有無を問わず対応する。洋服だけでなく帽子の型紙も作成できる。そのほか、仕様書作成、グレーディング、マーカー(要尺)も対応が可能だ。サンプル作成や先上げ見本の検品、縫製工場における製品の検品や指導も行っている。
型紙や縫製の技術は検査機関ならではのQC工場調査や顧客苦情原因調査にも活用し、より具体的な改善提案も行っている。問い合わせは03・5439・8025。奥谷・高橋まで。
〈ニッセンケン/IP関連の需要取り込む〉
ニッセンケン品質評価センター(ニッセンケン)は、知的財産(IP)に関連する検査・試験の需要を積極的に取りにいく。IPビジネスで海外進出を目指す企業が増加傾向にある中、有害物質試験や燃焼性試験などの安全性評価で顧客の取り組みを支える。
日本から米国へ子供用製品を輸出する場合、消費者製品安全改善法(CPSIA)などの安全規制への適合が求められる。ニッセンケンにはTシャツなどの繊維製品、雑貨類で問い合わせや試験依頼が増え、アクリルスタンドやキーホルダーなどの非繊維製品の試験にも応じている。
試験方法が確立されていない場合もあり、「顧客と一体となって新試験法の開発などを行う」とした。今秋にはIP関連展示会への出展も予定しており、「IP関連ならニッセンケン」というイメージを定着させたいとした。
IPの新試験に限らず、試験技術の研究・開発は従来から強化を図っている。「繊維業界に役立つ」「新たなニーズを作る」を前提としつつ、とがった研究・開発を進め、リサイクルPET繊維の判別などを可能にしている。





