ごえんぼう

2026年07月30日 (木曜日)

 サッカー北中米W杯が閉幕した。中でも強烈な印象を残したのが準決勝のアルゼンチン対イングランド戦だった▼アルゼンチンが逆転勝利したこの試合、汚い反則の応酬や一触即発のにらみ合いも見られた。政治的な因縁は今も残る。1982年に英国との間で勃発したマルビナス戦争(フォークランド紛争)でアルゼンチンは敗北した▼前線に送られたアルゼンチン軍兵士の多くは18歳前後のほぼ訓練を受けていない若者だった。極寒と兵站不足、さらに圧倒的な兵器の差で彼らは殲滅する▼86年メキシコW杯の準々決勝でアルゼンチンはイングランドと対戦。マラドーナによる「神の手」ゴールを決めて勝利した際、同氏は「少年兵が、まるで小鳥を殺すように(英国軍に)殺された。これは復讐だ」と述べた。スポーツと政治は切り離して考えるべき。しかし天を仰ぐメッシを観て、誇りをかけた戦いがあるのもまた事実である。