この人に聞く/ボーケン品質評価機構理事長 加藤 守 氏/産業界のインフラに
2026年08月13日 (木曜日)
ボーケン品質評価機構(ボーケン)は、シキボウで繊維部門長などを歴任した加藤守氏を7月1日付で理事長に選任した。久しぶりの外部招聘(しょうへい)であり、外部の視点も加わることで組織としてのガバナンスを一段と強化し、新たな成長のステージに挑む。加藤理事長に今後の戦略などを聞いた。
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――久しぶりの外部招聘による理事長就任となりました。
当機構は、吉田(泰教)前理事長の下、事業本部制を敷き、従来の納品前検査を中心とした検査機関から、〝お客さまと共同で品質保証を行うパートナー〟への転換を進めてきました。ボーケンとして新しいステージに向かう節目の時期です。産業界の変化は激しく、試験機関に求められる役割も高度化しています。そうした中、内部の視点だけではなく外部の視点も必要だと判断し、私に声が掛かったようです。理事にもサステイナブル経営推進機構専務理事の壁谷武久氏に加わっていただきました。シキボウ在籍時に企業経営や海外での事業運営の経験もありますし、ボーケンの監事も務めたことがあります。そうした経験も生かしてお役に立てると考え、引き受けました。
――ボーケンの強みや課題は何でしょうか。
強みは人材です。やはり試験は人の技量に依拠する部分が大きいですから。それと事業領域を広げていることです。現在、「繊維」「機能性」「生活産業資材」「認証・分析」「海外」の5事業本部で展開しており、それぞれの領域で品質支援や教育支援、共同開発、情報発信などサポート業務も拡充してきました。
一方、課題も人材です。もっと専門性を持った人材を育成する必要があります。非繊維・非アパレル分野の拡大も進めなければなりません。現在、収入に占める非繊維・非アパレルの比率は約30%ですが、これをもっと高める必要があります。
――今後の戦略は。
「お客さまと共同で品質保証を行うパートナー」への転換という基本戦略は変わりません。そのために各事業本部で専門性をさらに研さんします。対象分野やサービス内容も拡充します。事業の質を高め、深さを追求し、面を広げていくということです。そうすることで製品の企画、生産、流通、販売、さらには廃棄・リサイクルまで含めたサプライチェーン全体に対して試験機関として付加価値のあるサービスを提案する。そのためには投資も重要になります。海外事業も中国の3拠点を軸に、ASEANの拠点の役割も精査しながら拡充します。
――ボーケンが目指す姿は。
繊維を中心に産業界のインフラ、基盤としての役割を果たすことです。試験とサービスの提供、さらには有益な情報も提供し、品質、環境、人権の向上と生活文化の発展に貢献する総合試験機関として「未来から選ばれる品質パートナー」を目指します。





