ごえんぼう

2026年08月14日 (金曜日)

 おつりを知らない子供が増えているという。キャッシュレス化で支払いを実感する場面も少なくなった▼便利さは暮らしを変える。画面上で支払いが完結すれば、金額の重みを感じにくい。かつてレジ前の暗算は身近な学びの場で、金銭のやり取りは社会性を育んだ。体験を通じて得た感覚をどう補うかが問われる▼戦争体験の継承も変わる。悲惨さを伝える映像や絵は子供に強い刺激とされ、任意で見るようになった。娘も小学生のころに戦争番組を見て泣きだしたことがある。そして現在、ドローンによる爆撃など、人工知能(AI)を用いた遠隔攻撃は、現実の戦闘をゲームのように錯覚させる▼明日15日は終戦の日。戦後81年、戦争を知らない世代が増え、体験者が減る中、語り部の証言や資料を通じ、平和の重みをどう自分事として受け止めてもらうか。経験のないことを伝える難しさと真摯(しんし)に向き合わなければならない。