コットンサミットin天理実行委 国産綿花に新指標
2026年08月18日 (火曜日)
2025全国コットンサミットin天理実行委員会は、国産綿花の新たな評価指標として「ジャパニーズ・インテグリティ・コットン(JINCott)」を提唱している。オーガニックコットンの認証取得には至らなくても、農薬や化学肥料の使用履歴を偽りなく公開し、持続可能な栽培・加工に取り組む綿花を評価する考え方で、国産綿花の価値を明確にし、適正な価格での流通や生産の継続につなげる。
JINCottは、同委員会が2025年に実施した「全国綿花栽培概況調査2025」の集計過程から生まれた。国内の綿花栽培では、農薬不使用や減農薬を志向する生産者が多い一方、害虫発生時に一度だけ農薬を使ったり、播種(はしゅ、種まき)時に防虫剤を使用したりするケースもある。化成肥料を少量使う場合や、以前は慣行農業(農薬や化学肥料を使用する一般的な農業)が行われていた農地を活用するケースなどもあり、オーガニックコットンの認証条件を満たすことが難しい場合があるという。
25年調査でも、農薬を「不使用」とした回答は178件で81・6%に上った。実行委員会は、環境負荷の低減を意識して栽培していても、オーガニック認証を得られなければ一般的な綿花との差を示しにくく、取り組みが十分に評価されないことを課題とみる。
JINCottは現時点で明確な規定や認証機関、審査基準を設けない。生産者や加工者が農薬、化学肥料の使用など栽培・加工履歴を公開し、自らの責任で名乗る「指標」と位置付ける。このため、オーガニックコットンの認証に代わるものではなく、取り組みの透明性を示す仕組みとして活用する。
同調査によると、25年の国内綿花栽培面積は約18・3㌶、収穫量は推計約7㌧で、前年の約20・3㌶、約7・7㌧から減少した。実行委員会は栽培を継続するには、収穫した綿花を加工、販売、活用する「出口づくり」が重要と指摘している。
JINCottを通じ、純国産綿花を輸入綿と区別して相応の価格で取引できる環境を整え、生産者や加工者への適切な対価につなげる考え。農業、教育、福祉、工芸、工業、商業、行政などの連携を促し、国産綿花栽培が持続する循環の構築を目指す。





