南通帝人/地場スポーツ向けに伸び代/編み物・ナイロンで開拓加速

2026年08月20日 (木曜日)

 【上海支局】ポリエステル長繊維の製織・染色加工を手掛ける南通帝人は、中国内販で地場スポーツブランドの開拓を加速する。2027年3月期は前期比で増収増益を目指し、編み物やナイロン素材を強化する。独自素材の開発・マーケティングにも力を入れる。

 26年3月期業績は、欧州大手スポーツ関連の大型受注など特需が重なった25年3月期の反動により、減収減益となった。27年3月期の第1四半期(4~6月)は前年同期と比べると、増収増益で推移している。

 生産数量ベースでは、内販が65%、欧米・日本向けが35%を占める。内販のうち約4割を欧州大手スポーツブランドが占める一方、地場ブランド向けは25%程度にとどまる。こうした中、最大手の安踏(アンタ)グループを筆頭に、好調なスポーツ・アウトドアブランドへの提案を強化している。「地場ブランド向けは開拓余地が大きい」と、門脇秀樹総経理は期待する。

 商品面では、秋冬向けの高密度ポリエステル織物への偏重を是正し、春夏商材を増やすなど多様化を進める。ナイロン素材と編み物も強化しており、「フッ素フリーの撥水(はっすい)加工ニーズの拡大から、ナイロンへの需要が高まっている」(門脇総経理)ことを追い風にする。編み物を通年商材として拡大し、生産の平準化にも寄与させていく。

 編み物では、日本から生機を持ち込み、南通の自社工場で染色・仕上げを行う取り組みを始めた。日本国内で加工する場合に比べてリードタイムを大幅に短縮し、中国ブランドが求めるクイックレスポンスに対応する。

 マーケティングでは、独自素材のブランド化に取り組む。吸水・撥水などの機能素材に加え、ラミネート加工生地なども対象とし、南通発の素材として訴求する。25~27日に上海で開かれる生地・副資材見本市「インターテキスタイル上海」で一部を初披露する。