特集 スクールスポーツウエア(3)/スクールスポーツ事業 各社取り組み/素材提案やブランド力生かす

2026年08月20日 (木曜日)

〈菅公学生服/守りと攻め両輪で提案/学校スポーツ振興に貢献〉

 菅公学生服は、既存校の維持と新規採用の獲得を両立するため、提案活動を強化している。2026年春商戦では、新規採用と既存校の刷新を合わせて80校のモデルチェンジ(MC)を見込むほか、27年春商戦に向けても提案を活発化させている。佐藤範和開発本部商品開発部スポーツ企画推進課長は「守りと攻めの両輪で進める」と話す。

 「最高峰の機能と品質」を掲げる「カンコープレミアム」は、採用校数が累計約700校に達した。防透性に優れた素材「ミエンヌ」などの進化した素材や、現代風にアレンジしたシルエットを強みに採用を伸ばしている。

 ファイテンとのダブルネーム商品「カンコー×ファイテン」も、ファイテンブランドの認知度や機能性への評価を背景に、スポーツ強豪校を中心に採用が広がっている。バレーボールや陸上競技の部活動が盛んな学校で特に支持を得ている。

 スクールバッグやゴルフバッグなどのOEMを手掛けるEQjapan(千葉県松戸市)と協業した「カンコーブルイク」は、発売2年目で累計20校が採用。従来のスクールスポーツウエアでは少ない色合いなどが評価されている。

 スポーツブランド「リーボック」のライセンスブランドは、商品企画を強化し、今後の成長につなげる。

 新規採用への対応や原材料の納期管理を徹底するほか、学校との連携を強化し、安定した納品体制の維持を図る。

 昨年には、公益財団法人日本中学校体育連盟(日本中体連、東京都新宿区)と全国中学校体育大会(全中)の運営に関する包括連携協定を締結した。日本中体連とは約60年にわたり関係を築いており、今後も学校スポーツの振興に寄与していく考えだ。

〈トンボ/新規採用を順調に拡大/昇華転写プリント好調〉

 学生服大手のトンボ(岡山市)のスポーツ商品本部は、2027年入学商戦に向け、新規採用校を26年度以上のペースで獲得している。モデルチェンジ需要を着実に取り込み、提案強化が奏功した。

 自社ブランド「ビクトリー」のピストレ素材での採用は累計920校以上となった。学校ごとのオリジナルデザインに対応した昇華転写プリントが好評だったほか、ウオームアップウエア「ピストレ」の販売も伸びた。

 ライセンスブランドも堅調に推移した。「ヨネックス」は10年入学商戦での投入以来、販売を拡大しており、今春は新たに60校で採用された。「アンダーアーマー」の採用校数は累計250校となった。

 27年6月期は、定番の体操着に加え、猛暑対策商品やポロシャツ、パーカなど関連商品の提案を強化する。酷暑対策への関心が高まる中、涼感に加えて透けにくさを備えたポロシャツやTシャツなどで需要の取り込みを図る。

 環境配慮型商品の開発も進める。ペットボトル由来の再生ポリエステルやケミカルリサイクルポリエステルを積極的に採用し、環境負荷低減につながる商品の拡充を進める。

 生産体制の強化に向け、通常裁断と昇華転写プリント裁断併用の自動裁断機(CAM)を1台増設する。紅陽台物流センター(岡山県玉野市)に隣接する昇華センターではプレス機1台を更新し、生産性と品質の向上を図る。トンボ倉吉工房スポーツ館(鳥取県倉吉市)は期首から4ライン体制に移行し、増産を目指す。

 少子化による生徒数減少や原材料価格の高騰を踏まえ、小ロット生産への対応を進めて生産性を高めるとともに、別注品から定番品への移行を提案し、需要の維持と拡大につなげる方針だ。