特集 メンズウインター(1)/コートの提案で独自色競う/三陽商会/レナウン/ダイドーフォワード/ヤマト インターナショナル

2026年08月24日 (月曜日)

 大手アパレル各社の紳士服ブランドは、それぞれの持ち味を生かしたコートやジャケットなどを26秋冬向けに提案する。三陽商会が展開する「マッキントッシュロンドン」は、独自開発のメリノウール素材を用いたコートを投入。レナウンが展開する「アクアスキュータム」は、トレンチコートを軸に周年企画の限定商品を打ち出す。ダイドーフォワードが展開する「ニューヨーカー」は、編み地のジャケットやカシミヤを使ったコートを訴求する。

〈三陽商会「マッキントッシュロンドン」/コート投入量2割増〉

 三陽商会が展開する「マッキントッシュロンドン」は、コートの投入数量を昨シーズン比22%増やす。暖冬も見据えたマルチウエーコートや、防寒需要に対応するロングコートをそろえて、バリエーションを強化する。

 新たに打ち出すコートに使用するオリジナル素材が「ウーステッド セブンクロス ラミネーション」。豪州産スーパー110メリノウールを使い、尾州で織り上げた。7色のウールをブレンドした深みのある色味と光沢に、防風性や撥水(はっすい)性、透湿性を備えた高機能素材だ。

 同素材を使った2型のコートを提案。その一つが、英国陸軍のミリタリーアウターをモチーフにした同ブランドの定番モデル「バーウィック」だ。クラシックなデザインに現代的なシルエットを融合した。

 比翼仕立て(前たてを二重にしてボタンを隠す仕様)やミニマルなメタルパーツにより、ミリタリー由来ながら、上品でモダンな印象だ。軽量で保温性にも優れる。尾州産ビーバー素材を用いた取り外し可能なライナー付きで、秋口から春先まで着用できる。

〈レナウン「アクアスキュータム」/周年企画商品を訴求〉

 レナウン(大阪市中央区)が展開する「アクアスキュータム」は、周年企画商品を相次いで投入する。ブランド創設175周年を記念したトレンチコートや、ブランドの象徴であるクラブチェック柄の50周年記念アイテムを打ち出す。ファッションデザイナーの吉田十紀人氏との協業商品も投入する。

 アクアスキュータムを代表するトレンチ「キングスウェイ」をベースにしつつ、175周年限定のデザインや色を取り入れたトレンチコートを投入する。また「トレンチビュッフェ」と名付けたオーダーサービスも強化。生地やボタン、バックルを選べるほか、好みのワッペンを接着することも可能だ。

 今年はブランドを象徴するクラブチェック柄の誕生50周年にも当たる。記念企画商品として、1970年代のチェック柄を復刻したダッフルコートなどを用意する。

 吉田デザイナーとの協業商品はトレンチコートやスポーツジャケット、ハイブリッドジャケットの3型。一部の店舗で取り扱う。協業トレンチコートは、長めの着丈や裾回りの広さが特徴となっている。

〈ダイドーフォワード「ニューヨーカー」/編み地とカシミヤ強化〉

 ダイドーフォワードが展開する「ニューヨーカー」は、上質感と快適な着心地を両立した編み地のジャケット・パンツを拡充する。手に取りやすい価格で、カシミヤを使った商品の打ち出しも強化する。

 カシミヤを用いたアイテムはジャケットやコート、ニット製品で展開する。カシミヤ混とカシミヤ100%を用意。カシミヤの上質な風合いや暖かさを訴求する。コートは7万9200~16万5千円の価格帯。原料価格の高騰が続く中、生産・物流を工夫することで、価格を抑えつつ高品質を維持する。

 打ち出し商品はカシミヤ100%のビーバーコンバーチブルカラーコートとジャケット。コートは襟を立てたり寝かしたりでき、着こなしに変化を付けられる。

 編み地を使ったアイテムのイチ押しはウール・ポリエステル素材の千鳥柄ジャケットと、綿・ポリエステル素材のデニム調セットアップだ。編み地ならではの伸縮性やシワのできにくさを訴求する。

 編み地を使った商品の構成比は年々高まり、ジャケットでは編み地が約半分を占め、織物とほぼ同じ割合だという。

〈ヤマト インターナショナル「クロコダイル」/アウターは軽くて丈短く〉

 ヤマト インターナショナルが展開する「クロコダイル」は、秋の残暑や暖冬に対応するアウターを拡充する。ボリューム感のあるダウンアウターを減らし、軽量で着丈が短めの商品を充実させる。ややリラックスしたシルエットの商品が多いのも特徴だ。

 秋向けには、フィールドジャケットを投入する。裏地の素材に帝人フロンティアの「オクタ」を用いた。中空糸に8本の突起を放射状に配列した特殊断面ポリエステル繊維だ。

 軽さや暖かさに加えて、吸汗速乾性も備え、蒸れにくい。担当者は「一般的な中わたジャケットと比べると圧倒的に軽い」と指摘する。

 冬向けには、犬の垂れた耳を思わせる襟が特徴のドッグイヤー型ブルゾンを投入する。尾州産地で作ったリサイクルウールを表地に使用し、中にダウンを封入した。

 あえてカジュアルなパーカと組み合わせたコーディネートも提案する。「従来のクロコダイルとは雰囲気を変えて、かっちりしすぎないリラックス感のあるスタイリングも訴求していきたい」と担当者は説明する。