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インターテキスタイル上海/短納期とスポーツ向けで活路/売れ筋逃さぬ供給力で競う

2026年08月26日 (水曜日)

 世界最大級の服地展「インターテキスタイル上海2026秋冬」が25日、中国・上海の国家会展センター〈上海〉で開幕した。消費が低迷する中、日系各社は電子商取引(EC)普及による短納期化への対応と、好調なスポーツ・アウトドア分野への提案を強化。機能性とファッション性を融合した差別化素材で商権拡大を狙う。会期は27日まで。(岩下祐一)

 今回の総展示面積は24万平方メートルで、世界30カ国・地域から3500社超(昨年秋展3700社)が出展した。日本ファッション・ウィーク推進機構(JFWO)が主催する「ジャパン・パビリオン」には、初出展の4社を含む38社(同36社)が出展。パビリオン外でも東レ、旭化成、ソアロン、東洋紡グループ、スタイレム、瀧定などが高付加価値素材を提案している。

 今回も小ロット・短納期ニーズに対応する備蓄サービスが焦点の一つだ。ライブコマース(映像生配信を使った商品販売)などECの普及で、消費者の反応を見ながら売れ筋を追加するブランドの動きが広がる中、供給側には高い機動力が求められている。

 双日ファッションは多品番の現物在庫をそろえ、1反からの供給を提案。サンウェルも日・中・タイの豊富な備蓄を背景に即納を打ち出す。桑村繊維は日本で在庫する素材の最短1週間納品をアピールする。

 ヤギは、エジプト超長綿を使用した高級天竺などの現物在庫を備え、高品質とQRの両立を訴求する。

 消費の二極化を受け、付加価値の伝え方にも工夫が凝らされている。スタイレムは品質や機能に加え、消費意欲を喚起する「素材のストーリー性」を重視。世界でも希少な旧ションヘル社製のシャトル織機で開発した素材を重点商品に据え、独特の膨らみ感と意匠性で差別化する。

 豊島も日本の整理加工技術を活用し、尾州の技術で自然なシワ感を表現したシリーズなど、手触りと表情で地場メーカーとの違いを打ち出す。

 成長分野のスポーツ・アウトドア向けでは、日常着と融合したアスレジャー市場への提案が目立つ。

 瀧定や前多は高密度織物や撥水(はっすい)素材を、南通帝人は機能素材のブランディングを強化。ソアロンは光沢とドレープ感を持つストレッチサテンを、ニッケは防水・ウオッシャブルのウールを提案するなど、機能性とファッション性を融合させた提案を前面に打ち出す。豊島も保温性と吸湿速乾を備えた「ワッフルウール」など、環境対応と機能を両立した素材をそろえる。

 暖冬傾向に対し、東麗酒伊織染〈南通〉は、秋冬らしい表情を保ちつつ軽量・薄地に仕上げた素材を重点的に提案する。

 消費が伸び悩む中でも、スポーツ・アウトドアや暖冬対応などの分野には商機がある。日系各社は現物供給の機動力と日本の技術力、現地生産を組み合わせ、中国市場での新たな需要を取り込む。