加藤綿行 綿100%で半永久消臭わた
2026年08月28日 (金曜日)
不織布・ホームファニシング・不動産事業などを手掛ける加藤綿行(愛知県豊橋市)は、半永久的な消臭機能を持つ綿わた「Deo Cotton」(デオコットン)を開発した。化学繊維が中心だった消臭分野に天然繊維で挑んだ。
協力工場が紡績糸として展開する消臭機能繊維の技術を応用し、加藤綿行が寝具・インテリア向けの中わた、資材として製品化。アウターウエア向けを含め、幅広い用途へ訴求する。
最大の特徴は、綿の繊維内部に消臭基を化学結合させたことだ。アンモニアとはイオン結合、酢酸やイソ吉草酸とは水素結合し、臭気分子を化学的に中和する。薬剤を繊維表面に付着させる一般的な防臭・抗菌加工と異なり、洗濯や摩擦で機能が低下しにくい。
洗濯や天日干しによる消臭効果の復元、シルケット加工や漂白などの後工程を経ても消臭機能が低下しない、染色や加工の自由度が高い、綿本来の風合いを損なわない――といった特性もある。
ボーケン品質評価機構による試験では、洗濯10回後もアンモニア消臭率99%以上を維持。酢酸、イソ吉草酸でも高い消臭性を示した。晒(さら)しわたやインド原綿に消臭綿を混ぜた場合でも同様の結果が得られ、寝具用途での実用性を確認した。皮膚障害性、経口毒性、変異原性の安全性試験でも問題はなく、ホルムアルデヒド残留は乳児用基準に適合したという。
同社は昨年、特殊バインダーで抗菌剤を固着させる綿の抗菌わたを発表。ケットや敷パッドなどで商品化されている。デオコットンは、繊維自体を構造的に変化させる化学結合型で、耐久性と機能の質を高めた。化学繊維が担ってきた機能領域に、綿が新たな可能性を示す素材として注目される。





