繊維ニュース

グローバル・スタンダード/「責任ある繊維」を対象に/インテキ上海でGRTS発表

2026年09月02日 (水曜日)

 【上海支局】ドイツに本部を置き、オーガニック繊維製品の国際基準「GOTS」を運営する非営利団体、グローバル・スタンダード(GS)は8月26日、中国・上海で開催された「インターテキスタイル上海2026秋冬」の会場内で、新基準「GRTS」(グローバル・レスポンシブル・テキスタイル・スタンダード)の発表会を行った。GOTSで培った環境・社会基準の枠組みを、オーガニック以外の「責任ある繊維」に広げ、繊維サプライチェーンの透明性向上などを目指す。

 発表会に登壇したGSのラフル・バジェカール執行理事は、新規格策定の背景について、GOTSの対象外となる素材についても、加工・流通工程で環境・社会面の基準を求める市場の需要に応える必要があると説明した。GRTSは、リサイクル繊維や再生セルロース繊維、責任ある方法で調達された天然繊維など、幅広い「責任ある繊維」を対象とする。

 繊維原料については既存の認証・基準を活用し、原料の調達から加工・製造、流通、表示までを管理する仕組み。製品には原則として90%以上の「責任ある繊維」の使用が求められ、一定条件の下で追加のバージン合成繊維も認められる。

 主な特徴として、環境・化学物質管理、人権・社会基準、デューデリジェンス、トレーサビリティーなどが挙げられる。認定された認証機関による年次のオンサイト監査を基本とする点もGOTSと共通する。

 繊維産業にとっては、GOTSの技術的基盤を活用しているため、既にGOTS認証を取得している企業が既存の認証インフラを活用しやすい。バジェカール氏は、GRTSについて、オーガニックか否かにかかわらず、サステイナビリティーに関する一貫した管理の仕組みを提供することに意義があると説明した。