ごえんぼう

2026年09月03日 (木曜日)

 街で古着を着こなす人を見かけると、その服が歩んできた時間まで想像したくなる。古着の魅力は、流行の商品にはない「一点もの」の個性にある▼お盆休みを利用し、都内や横須賀、大宮、千葉の古着店を周遊した。同じデザインでも、色落ちや傷、ほつれなどが一着ごとに異なり、それぞれが違った表情を持っている。お目当ての米国製トラッカージャケットを見つけ、早速購入した▼古着は新しい服を作るための資源やエネルギーを減らす選択肢にもなる。まだ着られる服を次の人へ受け継ぐことは、ファッションを楽しみながら環境について考えるきっかけにもなるだろう▼古着選びは簡単ではない。サイズや状態を確かめ、自分に似合う一着を探す必要がある。しかし、時間をかけて見つけた服だからこそ愛着も深くなる。古着とは、過去の服を着ることではない。過去の物語に、自分自身の新しい物語を重ねることにある。