日本製紙/パルプ由来「シーユートップ」提案/「チンテ」初出展で中国開拓

2026年09月07日 (月曜日)

 【上海支局】1~3日に中国・上海で開かれた産業用繊維・不織布の国際見本市「チンテ・テクテキスタイル・チャイナ2026」に、日本製紙が初出展した。変性セルロースに銅イオンを担持させた機能性素材「Cu-TOP」(シーユートップ)を紹介し、同素材の機能やさまざまな用途をアピールした。

 シーユートップは、再生可能資源である木材由来のパルプに銅イオンを化学的に結合させた素材。銅イオンによる抗ウイルス性能、抗菌、消臭、抗アレル物質などの機能を持つ。

 同社担当者は今回の出展について、デジタル化の進展で紙の需要が減る中で、「紙の技術を生かした新製品に注力している。その一つがシーユートップだ」と説明。「まだ知名度が低いため、国内外の展示会に出展し、認知度を高めていく」と話す。

 シーユートップの用途の一つとして紹介したのが、高機能和紙糸「シーユートップ アオ」だ。日本製紙、トスコ、島精機製作所の3社が2023年に共同開発。シーユートップを配合した和紙を細く裁断して撚りをかけた紙糸で、和紙糸本来の吸水速乾性、吸放湿性、ドライタッチに加え、抗ウイルス・抗菌・消臭機能を持つ。医療・介護、スポーツ、インナーウエア、寝具などへの展開を想定する。

 今回展では、シーユートップを使って糸などに加工し、製品化するパートナー企業を探した。現地の加工企業などにシーユートップを提供し、試作につなげる考えだ。

 今後は、地場企業と協力しながらシーユートップの中国市場開拓を進める。用途は絞り込まず、抗菌・消臭機能を生かせる幅広い市場の開拓を目指す。