東麗〈香港〉/樹脂接着縫製を本格化/26年3月期は増収、微増益
2026年09月17日 (木曜日)
【香港=岩下祐一】東レの香港法人で、編み物製衣類の縫製を手掛ける東麗〈香港〉(THK)の2026年3月期業績は、前期比で増収、微増益となった。主力の日系SPA向けで取扱数量を伸ばしたほか、独自の樹脂接着縫製技術「ACROFUSE」(アクロフューズ)を活用した欧米向けの取り組み拡大も寄与した。
同社は24年3月期に過去5年間で最高の業績を記録。25年3月期はこれとほぼ横ばいで着地し、26年3月期も増収、微増益となった。3期連続で高い業績水準を維持している。26年4~6月期は、前年同期比で売上高が若干減少しているものの、利益は横ばいを維持している。
市場別の売上比率は、日本が5割、中国内販が2割弱、欧米が3割程度。内販では、地場スポーツ最大手の安踏(アンタ)グループ向けを拡大。欧米向けでは「トップブランドとの取り組みが数字となっている」と、西村成伸社長は話す。
アクロフューズは、本格提案から2年が経過し、欧米市場向けで量産を進めている。生地に樹脂をドット状に塗工して接着縫製する技術で、縫製部分を伸ばせるため、編み物のストレッチ性を損なわない。また、製品の軽量化や背中・肩甲骨のラインに沿った丸みのある形状にも対応できる。欧米の新興トップブランドから評価を得て、取り組みが拡大している。中国市場でも一部でマーケティング活動を始めた。
同技術はこれまで、薄地の編み物の縫製に活用してきたが、薄地織物の縫製への展開も視野に入れている。
同社は、自社工場のTHKアパレル(広東省珠海市)と山東省青島市の合弁工場、ベトナム、バングラデシュの協力工場を活用している。来年にはインドネシアでグループの編み・染めの新工場が本格稼働する予定だ。「商品開発にも力を入れ、アイテムを増やす」(西村社長)ことで、全体の数量拡大を図っていく。





