ごえんぼう

2026年10月07日 (水曜日)

 富の偏在が著しい。米起業家のイーロン・マスク氏の資産が、世界で初めて1兆㌦(約160兆円)超の「トリリオネア」となったとの報道も記憶に新しい▼新型コロナウイルス禍での欧米や日本による大規模な金融緩和で、余剰資金が株式や不動産市場に流れ込み、資産を持つ者と持たざる者の格差が広がった▼「金持ちの収入は仕事からこない。資産からくる。その不労所得が増えるペースが速まっている」。そう指摘する英ロンドンの貧困家庭出身で元敏腕トレーダーのギャリー・スティーヴンソン氏は、何もしなければ格差はさらに拡大すると警鐘を鳴らす▼上位1%の超富裕層が世界の富の約40%、同10%の富裕層が75%の富を手にしているとのデータもある。残る90%の人たちは25%しかない。富の集中で中間層が薄くなり低所得者層は生存権も脅かされつつある。行きつく先は、一握りの人しか満足に生きられない世界だろうか。