かこっとん 国産綿の事業確立目指す
2026年10月07日 (水曜日)
国産綿の生産・販売を手掛けるかこっとん(兵庫県加古川市)は、国産超長綿を繊維原料として安定供給する事業の確立を目指す。
現在は加古川周辺の約2・5㌶で年間生産量は約500㌔。ただ、事業単体では採算化に至っていない。今後、綿花栽培に伴って発生する種や茎、枯れ枝まで収益化し、会社を単年度黒字に転換。得た利益を作付け拡大に再投資することで、国産綿事業を成長軌道に乗せたい考え。
栽培品種は米国由来の海島綿の系統で、約10年間種を継ぎ、温暖な瀬戸内気候を生かして、近年の検査でも繊維長37㍉台を維持。この超長綿を高付加価値な衣料用原料として供給する。原綿販売に加え、糸に加工し繊維企業へ販売する「原料商社」を志向する。
他方、手摘み中心で労働負担が大きく、協力農家を増やすには採算性向上が不可欠。このため同社は綿実から油を搾り、搾油後の油かすを肥料に利用するほか、収穫後に残る茎や枯れ枝もパルプ化して紙や手すき和紙に加工したり、ロウで固めて着火剤にするなど、綿花を余さず資源化する仕組み作りを進めている。農家が処分に困る残渣(ざんさ)も原料化できれば、栽培側の負担軽減にも寄与する。
当面はこれら周辺事業も含めて黒字化し、栽培面積を5㌶程度に拡大するのが目標だが、将来的には「100㌶、年間20㌧を構想する。綿だけでなく副産物まで価値に変える循環型の事業モデルを整え、生産者が継続して参画できる国産原料ビジネスにしたい」と、鷲尾吉正社長は話す。





