TTS2027秋冬(2)/多様な要望に応える商材が共演/東レ/コスモテキスタイル/サンコロナ小田/ササキセルム/溝呂木

2026年10月07日 (水曜日)

〈東レ/合繊の未来を発信/創立100周年で総合展〉

 東レは今年、創立100周年を迎えたのに合わせてTTSで1フロアを使っての総合展を開催する。テキスタイル、ファイバー・産業資材、不織布・人工皮革の3事業部門が一堂に会し、さらに東レ合繊クラスターも加えた陣容で東レの繊維事業の歩みと未来を発信する。

 テキスタイル事業部門からは婦人・紳士衣料事業部が打ち出すファッション素材開発理念「センビズム」を改めて打ち出し、ウール調や天然繊維複合や合繊ならではの微細な風合いの生地を紹介する。併せて新商品も披露する予定だ。スポーツ・衣料資材事業部からは〝エクストリーム・オリジン〟をテーマにトップアスリートが活用する機能素材や高耐久の非フッ素撥水(はっすい)加工、涼感インナーなどを紹介する。機能製品事業部は〝テック・トゥ・バリュー〟をコンセプトに、高通気生地や猛暑対策などを提案する。特殊原料・特殊紡績による新商品も披露する。

 不織布・人工皮革事業部門からはウルトラスエード事業部が人工皮革「ウルトラスエード」のラインアップを紹介し、高感度・高品位な表現を打ち出す。ファイバー・産業資材事業部門からは長繊維事業部と短繊維事業部が参加し、「トーレ・プレミアム・ゴーセン・セレクト」としてポリマー技術や複合紡糸技術による糸・わたをファブリケーションまで含めて提案する。

 恒例の新進デザイナーブランドとのコラボレーションも実施。今回は「イレニサ」「ダイリク」「ガーウィン」「ビフルカツム」の4ブランドが東レ素材によるクリエーションを披露する。

〈コスモテキスタイル/衣料と資材の融合見せる〉

 コスモテキスタイル(大阪市中央区)は、衣料向けと切り売り・資材向けの2軸で出展する。衣料向けはアウター・ボトムス用途を中心に豊富な色付き生地を備蓄する機能と新商品を、切り売り・資材向けはプリントを軸に新柄を提案する。

 ポリエステルとナイロンを複合した特殊なマイクロファイバーを使用し、超高収縮加工を施すことで独特なハリコシときめ細やかな風合いを表現した平織りがイチ押し。特殊加工により高い防水性を持ちながら、汗や湿気を通すため蒸れにくく快適な着用感を得られる。コートやダウンウエアでの採用を想定する。

 見る角度によってさまざまな光沢を写す高級感のある丸編み地も出す。舞台衣装、洋服、小物、インテリアなど多様な分野で採用実績がある。

〈サンコロナ小田/「薄地の明日を創造する」〉

 サンコロナ小田(大阪市中央区)は、「薄地の明日を創造する」をビジョンとしつつ、市場ニーズを捉えた「未来ナチュラル」「快適テクノロジー」「上質トレンド」の三つをテーマに据えて、厳選されたファッション向け合繊薄地を訴求する。

 その一つが、中空糸とシック&シンの糸を交織した梳毛調のナチュラルなハケ目の軽量ポリエステル100%ツイル。1平方メートル当たり107グラムという軽さと仕立て映えの良さを両立したスーティングに最適な生地で、マシンウオッシャブル、ストレッチ、紫外線防止、吸水性、防シワ、防透けなどの機能も持つ。

 ウエットで艶やかな光沢感と、しなやかなハリコシがある透明感のあるサテン組織のオーガンジーも注目。

〈ササキセルム/ウールと尾州をテーマに/尾州で生地作りから整理まで〉

 生地商社のササキセルム(愛知県一宮市)は今回展でウール使いと尾州を主要テーマに設定した。製織や編み立てから整理加工までを尾州で手掛けた生地を紹介する。

 尾州産地に存在する生地商社として、尾州の技術を盛り込んだウール使い生地を訴求したい考え。来場客が天然繊維製の生地を求める傾向にあると分析し、化学繊維使いの生地を中心とした構成から、天然繊維使いの生地の提案を増やしていく。

 ウール60%・ポリエステル27%・ナイロン11%・アンゴラ2%の4者混パイルは尾州の企業が丸編み地にした。かさ高性とソフトな風合いを併せ持つ。コートや羽織物に適する。

 カルゼ織りに深く起毛を施したウール62%など5者混のシャギー生地もそろえた。ミックス調の表面を起毛し、表情に深みを持たせた。軽やかさと暖かさの両面を兼ね備える。

 ウール44%など5者混のツイードも企画した。ピンヘッド、ピンストライプ、グレンチェック、千鳥格子などがそろう。丸洗いが可能で、ジャケットやボトムス、セットアップなど幅広く使用できる。

 製品サンプルも10点展示予定。備蓄機能を生かした対応力と利便性をアピールする。

〈溝呂木/創業90周年の自信作〉

 レースの企画製造・販売の溝呂木(東京都中央区)はPTJ時代から23回目の出展となる。大地の力強さを描く「ピュイッサンス」、1995~2010年ごろに生まれた「Z世代」の大胆な自己表現を描く「エボリューション」「ノスタルジー」「グレー・ニュートラル」の4テーマで提案する。

 イチ押しの「スモッキングシルクオーガンジー」は、欧米のラグジュアリーメゾンの声をヒントに生まれた一枚。透明感とハリを持つ8匁(もんめ)のシルクオーガンジーに、伸縮性のある糸で刺しゅうを走らせると、糸が縮んで生地を寄せ、ケシの花びらのような不規則なひだが浮かび上がる。透け感と立体感を一枚で表現した。

 今年創業90周年を迎えた。企画、技術、生産体制の研さんを続け、日本・フランス・中国に計9人のデザイナーを擁し、1シーズンで約190柄、年間でおよそ380柄の新作を生み出す。「自信作をぜひ会場で手に取ってほしい」と呼び掛けている。