LIVING-BIZ vol.135(1)/Pick-up トンボ

2026年10月16日 (金曜日)

〈独自リカバリーウエア販促/高齢者向けの知見生かし〉

 トンボはリカバリーウエアの販売を強化している。同社の「MEGURU KIRAKU(めぐるきらく) リカバリーウェア」は、疲労回復ウエアとしての機能性に加え、高齢者向け商品の開発で培った知見を生かした着心地の良さが特徴。販売チャネルの拡大やプロモーション強化を進め、今期(2027年6月期)に売上高7億円を目指す。

〈血行促進し疲労を軽減〉

 めぐるきらく リカバリーウエアは一般医療機器として登録された疲労回復ウエアだ。生地には高純度セラミック繊維の「メグリアップ」を採用する。体から発する遠赤外線エネルギーを輻(ふく)射することで血行を促進し、疲労回復や筋肉のハリなどの緩和、筋肉の疲労軽減への効果が期待できる。

 商品はTシャツ(長袖:7150円、半袖:4950円)、パンツ(ロング:7150円、ハーフ:4950円)をそろえる。カラーはグレーモク、コーラルピンク、ネービーの3色を用意する。薄手で、さらっとした上品な着心地が特徴だ。

 実際に着用した社員からは「寝起きが違う」「夜にトイレで起きなくなった」と、効果を実感する声が上がっている。

〈シニアをターゲットに〉

 リカバリーウエアの展開は初めての試みだ。同社はヘルスケア事業部で入院患者や施設入所者に向けた高齢者向けウエアを展開している。着用感の良さから、退院後も家で着たいとの声も多く、10年ほど前からはBtoC販売も始めた。

 新型コロナウイルス禍ではウエアの引き合いが増加。高齢者向けウエアとして新たな商品の開発を模索する中、生まれたのがリカバリーウエアのアイデアだ。ヘルスケア事業部商品開発部商品開発課の児子亜紗子係長は「高齢者に長く元気にいてもらいたいという思いから、調子が悪くなる前から予防できるウエアの開発がスタートした」と話す。構想から5年ほどかけて発売にこぎつけた。

 リカバリーウエアでは、働く世代やアスリートなどをターゲットにした商品が多く、「気負いなく着用できるウエアがあまりなく、当社の商品作りの強みも生かせるのでは」とも考えたという。

 ウエアの設計には高齢者向けウエアの開発で培ってきたノウハウが生きる。高齢者には手が上がりにくい人も多いため、アームホールを大きくして動きやすさや着脱のしやすさなど快適性を高めた。股上を深くしたほか、腰部分のゴムには平ゴムではなく3本のゴムを採用し、窮屈感を軽減した。ゆったりとしたシルエットで、毎日着たくなるようなウエアに仕上げている。

 細かな機能にもこだわる。シャツの首後ろのネームはプリント仕様のためチクチクしない。パンツはゴムとひもで調節しやすいほか、ポケットもスマートフォンを収納できるサイズとした。

 耐久性も高い。洗濯を繰り返しても性能変化しにくく、長く着用できる。

〈調剤薬局を中心に販売〉

 商品は昨年9月に発売した。先月からはアンバサダーに笑福亭鶴瓶さんを起用し、首都圏を中心にCMの放映を開始するなどプロモーションを強化する。先月開いた新CM発表会では、家で同ウエアを着て過ごしているという鶴瓶さんが「着心地が良いから眠たくなる(笑)。長くなじんだ服をそのまま着たような、すごく着やすいパジャマのような感じ」と着心地をアピールする場面もあった。

 このほか、新聞広告などでもアピール。その結果、問い合わせが急増するとともに、9月の売上高も「8月の倍以上伸びている」(木村成希ヘルスケア事業部販売部岡山販売課係長)。

 現在は調剤薬局のほか、自社電子商取引(EC)サイト、制服販売店などで販売している。特に、調剤薬局という販売チャネルは商品との相性も良いとみる。最終的に千店舗での販売を目指す。薬剤師が薬の説明をする際に、併せて商品を紹介。口コミによる購入にもつなげる。

 今後は「実際に商品を触って体感できる場を増やしたい」(児子係長)として、実店舗での取り扱いを広げる。また、国際福祉機器展HCRなどの展示会やイベントなどでも訴求する。

 シニアへの認知度向上も図る。今月からはBSでのCM放映を行うほか、テレビショッピングでの発信も計画する。