一村産業 人材育成と物流改革に力

2026年10月22日 (木曜日)

 生地商社兼北陸産元の一村産業(大阪市北区)の上半期(2026年4~9月)繊維事業は、前年同期比増収減益だった。ユニフォームと繊維資材が増収増益だったが、中東情勢の影響で中東民族衣装向けを中心とするポリエステル短繊維事業が大幅減収減益と苦戦した。今後は事業構造の変革に取り組みつつ、物流改革や次世代の人材育成に力を注ぐ。

 国内外の事業環境が激変する中、サプライチェーンの再構築を進める。同社は日本、中国、インドネシア、ベトナム、インドで糸・生地を生産しているが、今後は東レグループとしての連携力の発揮や、「やめるものと伸ばすものを明確化していく」ことで変化に対応する。

 「物流の武器化」にも取り組む。物流企画グループを今期から課に昇格させ、「戦う物流」をテーマに動きを強めている。具体的にはパレット化と拠点化の推進。原反の巻きの状態ではコンテナから人力で出し入れする必要があり、大きな労力がかかるが、パレットの上に反物を置く形にすれば、フォークリフトで容易に移動ができる。これを日本と海外で推進していく。

 拠点化としては、「顧客に近い港を使う」ことを重視する。海外で作った生地は日本のさまざまな港に届くが、港の選択肢をもっと広げ、輸送コストや納期の最適化を狙う。

 人材育成も将来を見据えた攻めの施策として重点的に取り組む。入社半年から30代前半までの社員のスキルアップのために社内外の適任者に講師になってもらい、基礎知識を身に付ける取り組みや、入社4年目以上の社員に対しては、1年かけて研究したテーマを発表させる取り組みを続けている。

 若手研修制度では、これまでは東レのテキスタイル開発センターで研修していたが、より実地がいいと判断し、TSD(東麗酒伊織染〈南通〉)での研修に切り替えた。現地の語学学校で3カ月、TSDで1年間というカリキュラム。最先端の工場を現場で見ることで、若手社員は大きく成長するという。北陸の織布工場や染工場での研修も予定する。