事故例をパネル解説/紡績検査協会が展示会
2002年11月29日 (金曜日)
日本紡績検査協会(ボーケン)はこのほど、大阪の本部ホールで展示会を開いた。
展示会では近年、関心の強い縫製品と生地における実際の事故事例27点をそれぞれ解説パネルで紹介した。この中で、製品は変色、シミ、破れなど、生地では臭気、緯筋や経筋などを分かり易く解説した。
例えば、アンサンブルドレスではモール糸中に使用されているフィルム状スリット糸の先端部が皮膚を刺激したため着用時に首回りに湿疹が発生した例や、ドライクリーング後のジャケットで、接着剤として使用したポリ塩化ビニール系樹脂がフィルム状になりジャケットのパイピング部に摩擦で音が発生した事例などだが、実物を展示・解説したことで来場者は「事故防止の参考になる」と関心を寄せていた。
また、今回は天然皮革、獣毛繊維の定性試験でDNA鑑別の説明や、靴や傘、椅子、ベッドなどの生活試験方法の2テーマを20分間にまとめたミニセミナーによる説明会も開かれた。