ひと/学生衣料メーカー最大手・尾崎商事の専務に就任した尾崎茂 氏
2003年10月08日 (水曜日)
今年5月に「創業150周年・設立75周年」を迎えた尾崎商事。岡山市内のホテルで開いた記念式典で、「200周年に向けて第一歩を踏み出す」との決意表明で締めた。
同社に入って5年、今年で30歳になった。今夏に専務に就任したが、150周年という巡り合わせに「ラッキーだった」と振り返るとともに「歴史をつなぐ大切さを感じる」と語る。
青山学院の国際政治経済学部に7年間在籍。卒業の2年前から尾崎商事の工場に入り、スタッフ、ラインを経験した。ここで「モノ作りの楽しさを知った」という。メーカーである限り、自分でモノを作るということの重要性を強調する。大学時代は米国に短期間留学し、コンサルタントになりたいと思っていた。
しかし、同社に入り「変にアメリカナイズされていないし、愛社精神のある人が多い」ことを感じた。今夏から「上海尾崎商事服装有限公司」が稼働したが、モノ作りは「もう少し多様性があってもいい」と語る。コストよりも品質が第一と位置づけている。
読書はビジネス関係の本が多い。ゴルフは嫌いだったが、いまでは見よう見まねで得意になり、ハンディーは21。飲むのは好きな方で、ビール中心に焼酎、ウイスキーなど。現在独身で、結婚話が話題に出るが、「結婚はいつしてもいい」とあまりこだわらない。経営については「最終的には人が大切」という。「会社はビジネススクールではないが、理想は独立できるような『学び舎』でありたい」と語る。「我以外はみな師」という気持ちで接している。
おざき・しげる
1973年4月10日生まれ、30歳。岡山県出身。00年3月青山学院国際政治経済学部卒。大学に在籍する一方で98年から尾崎商事の工場の現場を担当し、00年9月に社長室に配属。01年1月に取締役、03年8月専務。02年10月から首都圏の学生服代理店、日本メンモウの非常勤取締役も兼務している。