来春夏550コリ超へ/クラボウ 竹レーヨン紡績糸「凛竹」

2003年12月15日 (月曜日)

 クラボウの綿合繊事業部は、竹を原料とするレーヨン短繊維使いの紡績糸「凛竹(りんたけ)」の04春夏向け販売規模が、550~820コリへ拡大すると見込む。初投入となった今年春夏向け販売量は280コリだった。

 「凛竹」は同社とモリリンが共同開発した糸だ。中国四川省の慈竹、雑甲竹を原料に作られたレーヨン繊維を、クラボウの丸亀工場(香川県丸亀市)で紡績。「竹を原料とするセルロースレーヨン繊維糸及びこれを用いた布帛」について特許を持つ野村産業(愛知県一宮市)と特許実施権契約を結んで製造販売している。

 竹レーヨン100%糸と、竹レーヨン50%・綿50%混糸を生産しており、それぞれについて20単、30単、40単糸をそろえた。糸売りが先行しており、モリリンを通じてセーター、靴下、外衣、下着市場へ向けている。

羊毛事業部は「紫竹」で

 クラボウの羊毛事業部も、竹レーヨンを使った糸を「紫竹(むらさき竹)」商標で商品化した。04春夏向けに、織物、編み地として初投入し、同シーズン向けで3000反の販売を見込む。生地売りのほか、横編み用途への糸売りも行う。「紫竹」で同事業部は、竹レーヨン100%の60単(毛番手、以下同じ)、竹レーヨン70%・「エコウォッシュ」羊毛30%混の72単、竹レーヨン60%・リネン20%・ラミー20%混の48単、竹レーヨン45%・羊毛30%混の72単など多様な糸種をそろえている。