東洋紡/特許取得を公表“洗える中わた”

2004年01月16日 (金曜日)

 東洋紡はこのほど、洗濯耐久性に優れた特殊シリコン加工を施した寝具用中わたの特許を取得したことを公表した。取得したのは繊維の製法と繊維そのものの2点。すでに00年8月、11月にそれぞれ登録を終えていたが、最近になって、寝具市場で「洗える寝具」が注目され始めたことから、特許の取得を公表した。

 現在、同加工を利用した中わたを「コンフォロフト」「シュレープ」の商標で販売している。04年度は13億円の販売を見込む。

 この加工の主な特徴は(1)低摩擦性により風合いが柔らかになる(2)従来のシリコン加工に比べ洗濯耐久性が高い(3)この加工わたの混率を70%以上にしておけば、洗濯による繊維のフェルト化をほぼ防止できる――の3点。

 とくにフェルト化を防止する特性により、他の機能性中わたと混合使用すれば、それぞれの機能を両立させることができるという。

 東洋紡は「コンフォロフト」「シュレープ」の特徴であるウオッシャブル性を軸に抗菌防臭「バイオシル」、制菌「エスメーロ」と「エピコモド」、防カビ「エピスコール9」、高吸湿ポリエステル「アクアマーブル」など各種機能繊維と組み合わせ販売を拡大する計画。

 また、敷きふとんの中芯材として「パンシート・」も提案。同製品は「コンフォロフト」を高密度不織布に加工した素材を使用し、ウオッシャブル性に加え、タンブラー乾燥にも対応できることが特徴。