クラレ「マジックテープ」/中国での販売強化

2004年03月30日 (火曜日)

 クラレは面ファスナー「マジックテープ」の中国展開を強化する。クラレトレーディングと共同出資した可楽麗魔術粘扣帯(上海)有限公司が年産1000万メートルの加工能力で11月から操業を始めたのを受け、3月から4月にかけ寧波、上海、北京の3展示会に出展。「日本向けのユーザーはもちろん、欧米向けや中国国内向けにも販路を広げる」(小川邦彦ファスニング部長)戦略で、3年後には現地加工能力を同5000万メートルまで増やす考えだ。

 中国の面ファスナー需要は靴、アパレル、雑貨など日本の10数倍に相当する7億~8億メートルと推定され、「マジックテープ」はその頂点部分、10%弱を対象にしている。現地企業品に比べ、高品質なだけに汎用品でも価格は2~4倍するため、当面は生産基地を移転した日系企業から顧客を開拓していく。

 その一方、2005年からのクオータフリーで増加が期待される欧米向けや高級品志向を強める国内消費向けでの販路開拓にも余念がない。3月には寧波国際紡織面料・補料・紗綫展覧会、ファッション上海に出展。30日から始まる中国国際服装服飾博覧会(CHIC)でもブースを構える。

 可楽麗魔術粘扣帯(上海)はクラレ70%、クラトレ30%の各出資で昨年8月に設立された。技術指導している現地協力メーカーから基布を調達し、スリット加工を施している。現状は汎用タイプのみの生産だが増産に合わせ、片面にフック、ループ両機能を持つタイプやストレッチタイプなど付加価値品も手掛けていく。

 クラレは面ファスナー事業の営業部門を4月1日から子会社のマジックテープに移管し、同社で生産・販売一貫体制をとる。迅速な事業運営が目的。