ヤーンエキスポ/高品質糸の需要 間違いなく伸びる
2004年04月01日 (木曜日)
4つの繊維・アパレル関連展示会が同時開催となった北京で、2展示会を主催するメッセ・フランクフルト香港は初めて糸に焦点を当てた展示会「ヤーンエキスポ」を開いた。ケティ・ラム展示会担当責任者に開催の狙いなどを聞いた。
――「ヤーンエキスポ」が初開催です。
中国は織物の生産量、輸出量とも世界一を誇る。原料となる糸の国内供給は大量だが、依然として需要の方が供給を上回っている。とくに高品質の糸の供給力が限られており、そうしたニーズに見合う展示会を開催できると考えた。中国が輸出するアパレルの品質は今後ますます上がる。また、上げていくためにも良い糸が必要となるはずだ。
――この時期に初開催はタイミングとしてどう考えるか。
遅きに失したということは全くない。ちょうど良い時期に開催に踏み切れたと思っている。
――国内企業でまかなえない高品質の糸需要を海外企業が担うことになる。出展企業のうち海外企業の比率は。
全体120社のうち、約40社が海外だ。初回にしては多くの海外企業が集まったし、今後ますます海外比率は上がる。
中国は綿糸の消費量で世界一であり、その輸入量でも世界一だ。その最大の供給国はインド。一方、中国はインドへのシルクの最大供給者だ。こうした糸段階での貿易は今後も拡大するとみている。
――「インターテキスタイル北京」の来場者数など手応えは。
開催前の予想では3日間で1万4000人。ふたを開けてみれば初日に予想より大勢の人が訪れており、最終的には1万8000~2万人に落ち着くだろう。
――なぜ予想より増えたと分析する。
北京での開催は4回目となり、会の知名度が上がってきた。4展示会の同時開催の効果もある。
――ナショナルパビリオンを設けたのは6カ国。各国の印象は。
イタリアは展示会規模がまだとても小さかった初回から設けており、来場者が何を求めているかをつかんでいる。ドイツとともに洗練された雰囲気を醸し出している。日本は上海と合わせれば2回目、北京では初めて。一見したところの印象では成功ではないか。中国の人は日本の品質の良さを大変よく知っている。継続すればそのイメージはもっと膨らむはずだ。