炭素繊維で160億円投資/東レ 米での生産能力倍増へ
2004年04月27日 (火曜日)
東レは、炭素繊維「トレカ」の米国での生産を06年度に倍増させる。
トーレ・カーボンファイバーズ・アメリカ(CFA)には現在年産1800トンの「トレカ」焼成設備があるが、これを1系列増設し、同3600トンの供給量となる。また、炭素繊維用原糸の製糸設備も新設し、一貫供給体制を築く。
炭素繊維にエポキシ樹脂を含浸したシートのプリプレグを生産するトーレ・コンポジット・アメリカ(TCA)も増設し、供給量を年産600万平方メートル増加させ、同1120万平方メートルに引き上げる。
両社への総投資額は160億円。ともに06年初頭の稼働を目指す。今年10月に増設設備が稼働するフランスの事業会社ソフィカールを含め、同社の炭素繊維生産能力は現在の年間7300トンから同1万900トンに増加する。日本では愛媛工場で同4700トン生産している。
旅客機や風力発電のプレートへの炭素繊維需要が拡大するのを見越し、炭素繊維の最大手である同社は大幅な増設に踏み切った。