日本のライセンス商品を評価/商社OEMで新潮流

2005年02月03日 (木曜日)

 商社の間で、海外の企業からも積極的にOEM(相手先ブランドによる生産)を受注する動きが出始めている。日本でライセンス生産する商品を、韓国やオーストラリアなど海外で同じブランドを販売する企業が評価、日本側に発注するようになってきた。日本の企画力、素材、そして生産管理能力が認められているもので、OEM生産の新たな潮流として注目される。

海外販売業者からも受注

 伊藤忠商事ファッションアパレル事業部メンズ課は、同社がマスターライセンシーになっている米国のワークブランド「ディッキーズ」や同じく米国のカジュアルブランドの2ブランドで、海外の同ブランド販売業者からもOEM生産を受注し始めた。「日本の企画力や生産管理、独自の素材が評価された」と、同メンズ課の奥井忠之課長は強調、新しい動きとして重視している。

 「ディッキーズ」は豪州とニュージーランドから受注した。南半球はシーズンが逆転するため、両国へは日本で販売した04秋冬物を、今年の秋冬向けに輸出することになる。さらに韓国からも引き合いがあり、05秋冬物から輸出する見通し。ブランド名を伏せているもう一つの米国カジュアルブランドは、欧州連合(EU)や韓国へ輸出するという。

 兼松繊維スポーツカジュアル部が展開するアウトドアブランド「ローアルパイン」のライセンス商品も、韓国の同ブランド販売業者が同社の作るライセンス商品を高く評価、一部ピックアップした。兼松繊維は05春夏物から、同ブランドのライセンス生産を始めた。「アジア地域はサイズ展開が日本と似ているため、とくに期待できそうだ」と、スポーツカジュアル部スポーツチームの木嶋和隆氏。

 ライセンス企画は現在、全体の15~20%。ライセンス製品は日本市場の独自性に配慮、サイズ展開やカラーのほか、素材でも独自企画を盛り込んでいるのが特徴だ。とくにダウンジャケットは、兼松繊維が独占輸入元となっているイタリア・ニルスターのナイロン66「メリル」を採用するなど、独自性を出している。

 テニスなどスポーツブランドの「フィッシャー」も、本国では本格的なアクティブスポーツ用品ばかりのため、兼松繊維が3年前からライセンス製品を生産。今年から韓国へ、同ライセンス製品を輸出する。