自慢の機能素材・機能加工/伊藤忠商事「デュポン コンフォマックス」
2005年02月28日 (月曜日)
保温など高機能な中わた
伊藤忠商事の「デュポン コンフォマックス」は、中わたとして世界で初めて保温性、防風性、防水性、透湿性を併せ持った高機能衣料用断熱素材。同社が04年10月に米デュポン社と全世界の販売代理店契約を締結している。
コンフォマックスは、マイクロファイバーの中わたとデュポン独自のポリオレフィン製の多層加工技術を組み合わせて、中わた自身の機能を高めている。優れた防風性と保温性を保ちながら、従来表地に持たせていた透湿防水機能を中わた側に持たせている。
極細繊維を高圧で絡ませて製造する独自の不織布製薄膜テクノロジーによって、高品質の極細繊維が他の保温性素材よりも多くの空気を包み込み、最小限の厚みで優れた保温性を提供する。繊維間の隙間は極めて小さく、防風性と通気性の最適なバランスを実現。通気孔構造により、汗による湿気は素早く排出され、不快な湿気を薄膜内にこもらせない特徴を持つ。
強調する機能によって、コンフォマックスシリーズには4つのタイプがある。(1)中わたとメンブレンの組み合わせによる基幹素材「コンフォマックス プレミアム」(2)メンブレンの背部にアルミコーティングを施し、保温性を強調した「コンフォマックス ラディアント」(3)汎用性があり軽量性とソフト感を向上させた「コンフォマックス クラシック」(4)メンブレンを単体で使用し防風性を強調した「コンフォマックスIB」――だ。
中わたに透湿防水機能を持たせたことにより、表地に使用できる素材の自由度が向上する。スキーウエアなどスポーツ用途を核としながら、アウトドアなどのライフスタイル分野の衣料や周辺商品まで幅広いアイテムを視野に入れている。
同社では日米欧のアパレル、アジア全域の生地メーカー、アパレル、縫製工場への紹介を進めるとともに、製品事業としても展開し、内外の展示会に積極的に出展する予定。初年度100万メートルで4億円、5年後には15億円の販売を見込んでいる。