日本企業の中国戦略/(株)カケン(下)
2005年07月08日 (金曜日)
時代に応じて機能拡大
「中国においても物流コストの削減、短納期化が課題になってきた。このため、検品業務と物流機能を一貫させることが求められている」。株式会社カケンの武智正幸社長は、昨年7月に上海の宝山検品センターに物流機能を付加した。
検針・検品に加えて、アソートや配送業務を加えるために、丸善昭和運輸、イーストライズと業務提携。これにより、上海での検品から日本国内の各物流拠点や店舗に直接配送できるようになった。また、ヤマトロジスティックともタイアップして、同社が物流業務の中で検品機能が必要なときに、物流加工機能を発揮する。また、青島検品センターでも専門店向けのアソート業務を始めた。
時代の要請に応じた業務の拡大はほかにも見ることができる。都心部とは離れた工場には出張検品も行う。「中国国内の物流網はまだ未整備。商品を運ぶよりも、人間が出張した方が時間も短縮できる」ためだ。
また、「日本の企業から中国内販向けの検品業務の話も出てきた。中国の富裕層が増えるに従い、中国内販向けの業務は増える。積極的に情報収集している段階」と言う。今後、人民元の切り上げなどの事態が生ずれば、日本向け商品だけでなく、内販向けの業務が注目されることは間違いない。その受け皿作りも始まっている。
さらに、技術力の継続的強化も競争上不可欠である。このため、青島検品センターでは、ISO9001の認証を取得する準備を進めている。
「品質管理の認証取得が目的ではない。業務システムを構築するためには、たゆまぬ文章の整理、マニュアルの整備、教育訓練が重要。いわば、さらなる改善のために認証を取得する」のが狙いだ。
検品業務の品質を日本、中国各拠点で統一できるようにするため、検品センターの所長会議や駐在員同士の情報交換なども行う。「継続的な大きな仕事があったときは、それに合わせての打ち合わせを。出張も惜しまず。それが技術、信頼のベースになるから」と言う。
株式会社カケンは、検品というモノ作りの最終工程を今後も支え続ける。




