紡績/インド綿花に再び脚光
2005年08月23日 (火曜日)
紡績各社で原綿特化素材の商品化が強まっている。天然、高級志向の高まりを受け、とくにインドのスビン綿を商品化する紡績が増えてきた。
スビン綿はインド南部のタミールナドウ州で採れ、生産量は年間でわずか約595トン(04/05年度)、インド綿全体で見ても0・025%しか収穫されない希少価値の高い綿花。繊度は2・8マイクロネア以下で、繊維長が39ミリと長く、世界で最も細い超長綿ながら強力が40g/texと強く、甘撚りでも強力のある糸が紡績できる。天然のろう分と油脂分が多く含まれ、なめらかな特有の肌触りを持つ。
7月に住友商事が「スビンゴールド」の販売開始を発表したが、紡績でもスビン綿使いの素材開発が目立ってきた。同興紡は昨年から技術指導を通じて提携するインドのラムコグループで生産する純綿糸「マハバーラ」とコンパクト糸「アルティマ」でスビン綿使いの販売を開始。ユニチカテキスタイルも同グループと提携するが、DCH―32綿のほか、スビン綿使いの純綿糸「ラムコ」を日本に輸入する。
ダイワボウは来季に向け、綿花にこだわった素材群を「プレステージコットン」としてシリーズ化した。スビン綿使いの「セーラムスビン」をはじめ、エジプト超長綿使いの「ミタフィ」、米スーピマ綿使いの3品種を独自の紡績技術と組み合わせた素材を提供する。スビン綿は子会社ダイワボウマテリアルズの舞鶴工場で、主に300、245双糸級の精紡交撚糸などにして販売するが、顧客の要望に応じて和歌山工場の空気精紡機による紡績にも対応する。
旭紡績(大阪府泉南市)でも今春夏向けからスビン綿を使った素材を販売している。以前からカメルーンやアスペロなど原綿に特化した素材も販売しており、「原綿の特徴を引き出した素材を追求した」商品に仕上がった。他にも大正紡績(大阪府阪南市)が顧客との取り組みで、スビン綿使いの原糸を紡績する。
東邦テキスタイルは今年からインドにある紡績合弁VMTスピニングを活用し、スビン綿ではないがDCH綿を中心にした素材の輸入を加速する。そのDCH綿と精製セルロース繊維リヨセルやモダールとの混紡素材「マーフィル・パドマ・エクストラ」として糸、生地で販売。「インド純綿糸は各社が打ち出しているので、複合素材で対抗する」方針だ。




